身分違いの恋やプロムが軸にある高校生の青春映画
■作品名プリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角
■監督
ハワード・ドイッチ
■脚本
ジョン・ヒューズ
■主演
モリー・リングウォルド
■DVD販売元
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
■おすすめの理由
「プリティ・イン・ピンク」は、ハンサムな御曹司との身分違いとも思える恋やアメリカの青春映画に欠かせないプロム(高校卒業時のフォーマルなダンスパーティ)などが話の軸にはあるのですが、好きな人とプロムに参加できるかどうかという点に終始したラブコメ青春モノというよりも、ティーンらしくおしゃれは大好きだけど周りに流されず自分を持った女の子、主人公・アンディの魅力を描きだしている映画になっています。
■あらすじ
貧しいながら工夫をしておしゃれを楽しむ高校生のアンディは、高校卒業間近の青春真っ只中。おしゃれにもしっかり自分の好みがあり、ナヨっとしていない女の子アンディを、温室育ちぎみであろう御曹司・ブレーンが好きになるのも自然な流れ。また、青春って恋だけではなくて、工夫しておしゃれを楽しんだりいろいろあったよな、ということを思い出させてくれます。
アンディを演じるモリー・リングウォルドの正当派美人ではないけれど、意思の強そうな目元や味のある口元は、このキャラクターにぴったり。彼女を選んだ時点で、映画の半分は出来上がったようなものだったのではないかと思ってしまいます。
その後、お金持ちのブレーンとの距離を着実に縮め、晴れてプロムに出席するのかと思いきや、そこはやはり一山あり、アンディは自分らしいおしゃれをして1人でプロムに出席するのです。
またこの時ユニークなのが、2つのドレスを組み合わせて自分好みの一着をつくるというアイデア! こんなクリエイティブな女の子、最高ですよね。ちなみにこの時のドレスもアンディの愛車もピンクです。
こんなさすがなエピソードを脚本に盛り込んだのは、ホームアローンの脚本も手がけたジョン・ヒューズ。また音楽も好評のこの映画。毎回音楽のセレクトがカッコいいタランティーノ監督もこの作品が好きなのか、彼の作品「デスプルーフ」で、女の子達がバーガーショップで無駄話に花を咲かすシーンで、プリティ・イン・ピンクを話題にしていたりしているので、玄人にも愛される青春映画なのかもしれません。