他に比べようのないオリジナリティが満載の映画
■作品名不思議惑星キン・ザ・ザ (1986年)
■監督
ゲオルギー・ダネリヤ
■主演
スタニスラフ・リュブシン
■DVD販売元
キングレコード
■おすすめ理由
今でもカルト的人気を誇る旧ソ連発のSF映画です。
街中で異星人を名乗る裸足の男の持つテレポート装置によって、
瞬間にキン・ザ・ザ星雲の星プリュクに飛ばされてしまった二人の男。
学生と建築技師がなんとか地球に帰ろうとがんばる姿が、ゆるーくゆるーく独特の調子で描かれている映画です。
この星に住む人はテレパシーが使えるため「クー」と「キュー」しかしゃべらない。キュー は公言可能な罵声語で、クーはそれ以外の全ての表現。なぜかマッチが貴重品。野蛮なくせにやたら礼儀にうるさい……などなど不思議な設定のキン・ザ・ザ流儀。
とにかくヘンテコなプリュクの人々。
砂漠に舞い降りる飛行船のデザインの重厚さ、独特の映像、音楽。
とにかく他に比べようのないオリジナリティが満載の映画です。
昔、キン・ザ・ザの飛行船のシーンをモチーフにしたカップヌードルのCMも作られていたような。
公開当時、アメリカではスター・ウォーズで盛り上がっていたというのに、かたや冷戦大国のソ連ではこちらのゆるーいSFキン・ザ・ザが大流行していたというから面白いです。
この映画を見たら、両膝を落として両手を広げて「クー!」と真似したくなること請け合い。
とにかくゆるくて、でも忘れられない独特の世界観。
何年かに一度、見返したくなる愛すべき映画です。