北部ダルマチア地方の見どころ
ダルマチア地方はクロアチアで最も南に位置する地方でアドリア海に沿って長く伸びており、さらに細かく3つの地域に分けられます。ザダルやシベニクが位置する北部ダルマチア、スプリットが位置する中部ダルマチア、そしてドゥブロヴニクが位置する南部ダルマチアです。今回は、ダルマチア地方で最も古い歴史を持つ町のひとつザダル、世界遺産聖ヤコブ大聖堂があるシベニク、チーズやレース作りで有名なパグ島などを抱える北部ダルマチア地方をご紹介します。世界一美しい夕日の町
ザダル
「世界一美しい夕日」が見れる街ザダル (C)Croatian national tourist board. Author : Ivo Pervan
美しい教会が町のあちらこちらにひしめいていますが、特に有名なのが聖ストシャ大聖堂と聖ドナト教会。聖ストシャ大聖堂は、四重のアーチと美しいバラ窓が印象的で、ザダルを訪れたら必見の建造物です。町のシンボル、ドナト教会は、9世紀にプレロマネスク様式で建てられた円形の独特な形をした教会。優れた音響効果をもつこの教会では、毎年夏にルネサンス音楽のインターナショナルフェスティバルが開催されます。
ところで、あのヒッチコック監督はザダルを「この街から眺める夕日は世界で一番美しい」絶賛したそう。海の波と風が奏でる「シーオルガン(Sea organ)」がある町としても有名です。シーオルガンの音色に耳を傾け、世界一美しい夕日を眺めてみませんか。
要塞の町 シベニク
街のシンボル 世界遺産「聖ヤコブ大聖堂」 (C)Croatian national tourist board. Author : Damir Fabijanic
塩とチーズ、レースの島
パグ島
無形文化遺産に登録されているパグ島のレース (C)Croatian national tourist board. Author : Krka Milan Babic
もう一つの特産、パグチーズは「世界のおいしいチーズ ベスト50」にも選ばれたことがある絶品の羊乳のチーズ。島には緑の草原が広がっており、アドリア海の潮風にさらされた草を食べてのびのびと育つ羊の乳からパグチーズは作らます。
また、無形文化財にも登録されているパグ島のレースは約500年もの歴史を誇ります。現在でも15世紀ルネッサンス期にヴェニスで人気があったデザインが用いられているのが特徴的です。