投資信託に存在する二種類の分配金とは・・・
毎月分配型の投資信託は人気があるが、分配の種類を理解して!
ところで投資信託の分配金には二種類あることをご存知でしょうか。その分配金とは「普通分配金」と「元本払戻金(特別分配金)」です。投資信託を保有している方は、金融機関から分配金のお知らせが定期的に届けられるので、今までもしあまりじっくりと見ていない方は分配金の箇所をもう一度確認してもらいたいと思います。意外としっかりと確認していない方も多いのではないでしょうか。毎月分配されるタイプの投資信託を保有している方ならば、毎月通帳に分配金が振り込まれているので、あまり気にしていないケースが多く、詳細確認をしていないようです。
しかし、分配金の知らせが送られてきたら必ず中身を確認してもらいと思います。一般的に分配金といわれるのが「普通分配金」ですが、皆さんのお手元に届く運用報告書にどのように表記されているかを確認しましょう。
投資したお金がファンドマネージャーによって運用されたことにより、利益を得ている部分から支払われている益金が分配されるのが「普通分配金」です。一方で注意しなくてはならないのは「元本払戻金(特別分配金)」です。以前は単に「特別分配金」という言い方をしていたのですが、「特別」と書かれていることから投資初心者や高齢者といった方々に誤解を招くなどの理由もあり、あまりいい表現とはいえませんでした。最近では誤解を招かないようにと「元本払戻金」という言い方になりなりました。
元本払戻金とは、読んで字のごとく、元本から払い出しされてるお金です。つまり、投資した資金の運用益によるものではなく、自分の投資している個別元本を単に取り崩しているに過ぎません。いわゆる利益による分配金ではありません。
普通分配金と元本払戻金(特別分配金)は
どのように決められる!?
普通分配金は、分配落ち後の基準価額が個別元本と同額である場合、またはそれを上回る場合に支払われる分配金で、普通分配金は、全額が所得税および住民税の課税対象となります。一方、特別分配金といわれる元本払戻金は、分配落ち後の基準価額が個別元本を下回る場合、分配金のうち個別元本と基準価額の差額となる部分で、元本払戻金(特別分配金)は、課税対象外、つまり非課税となります。
やや複雑ですが、分配金の種類を見ておくだけでも、自分が持っている投資信託がいい運用状況にあるのか、そうでもないのかを知る道しるべのひとつになります。