国内の信用情報機関は3つ
私たちのクレジットカードやローンの契約内容、支払履歴等は、「信用情報」として、信用情報機関によって記録・管理されています。以前の記事では、個人信用情報機関の仕組みと、その最大手であるCICについてご説明しました。今回は、残る2つの信用情報機関である株式会社日本信用情報機構(以下、JICC)と、 全国銀行個人信用情報センター(以下、KSC)について、解説していきます。どちらの機関でも、CICと同様、自分の信用情報を確認することが出来ます。消費者金融のJICC、銀行系のKSC
JICCは、消費者金融業者を中心に設立されました。加盟しているのは主に消費者金融業者ですが、それ以外にも、一部の金融機関や携帯電話会社などが加盟しています。KSCは、一般社団法人全国銀行協会が設置、運営しており、その名の通り、銀行や信用金庫などの金融機関が主に加盟しています。銀行系のカードローンや住宅ローンの他、法人融資で代表者が連帯保証人になっている場合、その情報も登録されています。
平成20年には、日本学生支援機構も加盟し、奨学金の情報も登録されるようになりました。ただ、奨学金は他のローンとは異なり、3ヶ月月間延滞した時点で初めて信用情報が記録されます。
JICCもKSCも、それぞれ、本人か代理人による、信用情報の開示請求を受け付けています。JICCは、窓口か郵送で、自分の信用情報を確認することが出来ます。申込は携帯電話からでも出来ますが、その場合、信用情報は郵送で届き、インターネット上では確認できません。KSCでは、郵送でのみ、受け付けています。
似ているようで少し違う、それぞれの開示報告書
JICCの開示報告書は、ファイルD、ファイルM、照会記録の、3つから構成されています。それぞれ、借入に関する情報、クレジットカードや割賦販売などのクレジット契約に関する情報、クレジット会社等が信用情報の照会を行った情報、が記録されています。KSCの開示報告書も、CICやJICCと同様の内容が記録されています。大きな違いとしては、不渡りや官報に掲載された情報(破産手続きなど)がある場合、その内容も記載されるということです。また、延滞に関する情報など、他の信用機関と共有する情報がある場合、その内容も、KSCの開示報告書には表示されます。
JICC・KSCのどちらも、CICと同様、インターネット上でサンプルを公開しておりますので、詳細はそちらをご確認ください。
◇株式会社日本信用情報機構(JICC)>信用情報記録開示書の見本(PDF)
◇全国銀行信用情報センター(KSC)>本人開示書面の見本(PDF)
いかがでしたでしょうか。普段意識することのない信用情報機関ですが、クレジットカード会社やローン会社を通じて、私たちの生活と深く結びついています。その仕組みを正しく理解することで、より便利で豊かなクレジットライフを送れるようになるでしょう。