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ラグジュアリーなスカイラインはスカイラインに非ず!?

次期型スカイラインと目される『インフィニティQ50』にアメリカで試乗した。果たして高い評価を受けられるだろうか? ガイドが徹底チェックしてみた。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

すっかり本格派ラグジュアリーセダン

次期型スカイラインと目される『インフィニティQ50』にアメリカで試乗した。果たして高い評価を受けられるだろうか? まず写真をご覧頂きたい。
インフィニティQ50

インフィニティQ50

このカテゴリーは、いわゆる『欧州プレミアムDセグメント』と呼ばれており、BMW3シリーズやアウディA4がライバルとなる。日本車だとレクサスISもこのクラスに属す。

Q50はアメリカ市場を強く意識しているためか、ボディサイズを見ると全長4783mm×全幅1824mm。モデルチェンジで一回り大きくなったレクサスISを凌ぐ。我が国におけるスカイラインのイメージと言えば、「ミドルサイズのスポーティセダン」。Q50は本格的なラグジュアリーセダンというイメージだ。

搭載されるエンジンは、アメリカ仕様だと3.7リッターのV型6気筒と、フーガHVと基本的に同じタイプの3.5リッターV6の1モーター式ハイブリッドの2タイプ。どうやら日本仕様はハイブリッドだけになるようだ。当然ながら価格も下を見て500万円台になると思う。スカイラインとして考えれば少しばかり高い?

というか、もはやスカイラインと考えるべきじゃないかもしれない。インテリアだって高級感があるし、全体的な雰囲気だって素晴らしい。日本市場もスカイラインでなく、『Q50』という新しいクルマとして出せばいい。トヨタだって『アルテッツァ』をISに変えた。Q50くらい大きいボディサイズになると、スカイラインのイメージはない。

スカイライン×ディーゼルがあると面白い

一方、走りは相当レベル高い。アクセル全開にすると3.5リッターV6+モーターが354馬力を発生! 4リッターエンジンと同等の速さを見せる。どんな基準を持ってしても「速いですね!」。日本の道路環境だと使い切れないほど。それでいて実用燃費は2.5リッターエンジンと同等だという。このあたりはハイブリッドのメリットだ。

ハンドリングも素晴らしい。試乗コースはパイロンでS字コーナーなどジムカーナのような“楽しめる”周回路を設定。そこを自由に走ってください、というもの。コーナーを攻めていると「なるほどスカイラインのDNAですね!」。やがて同業者同士のタイムアタックになってしまったほど。ハンドルを握っているとワクワクしてくる。

インフィニティQ50のインテリア。なるほどスカイラインのDNA、ハンドリングが素晴らしい

インフィニティQ50のインテリア。なるほどスカイラインのDNA、ハンドリングが素晴らしい

さて、新しいスカイラインは日本で売れるだろうか? 確かに良いクルマだと思う。デザインもなかなか。ただ新しい魅力を感じない。これで欧州向けのインフィニティQ50に搭載されるベンツ製の4気筒2.2リッターディーゼルモデルをラインアップされていれば、大いに面白いかもしれない。けっこう評価されると思う。

ちなみに3リッターV6ディーゼルを搭載しているQ70(日本名「フーガ」)に試乗してみたところ「素晴らしい!」。ディーゼルと思えないほど滑らかで、5リッターのガソリンエンジンと同等以上のパワーを持つ。それでいて燃費はハイブリッドより良い。Q50のディーゼルを、ぜひ日本で販売したらいいと思う。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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