大学生の海外一人旅……言葉が通じない環境からこそ磨かれる力がある

大学生の海外一人旅は就活に活かせる!

大学生の海外一人旅は就活に活かせる!

私が学生の就活支援をしていると、ある特定の経験をしている学生は比較的それ以外の学生よりも就活で結果を出しやすい傾向を感じることがある。


その1つが「海外一人旅経験」だ
海外には日本人以外にも多くのバックパッカーと呼ばれる一人旅行者がたくさんいる

海外には日本人以外にも多くのバックパッカーと呼ばれる一人旅行者がたくさんいる



長期旅行で得られる力は前回の記事で述べたが、特に「海外一人旅」は磨かれる力の度合いが大きいと感じており、その経験をした学生は就活でも結果を出しやすい傾向にある。

では、なぜ「海外一人旅経験者」が就活で結果を出しやすいのか?

一般的には「多くのグローバル企業が海外一人旅経験者の英語力を評価するから」と考える人も多いかもしれないが、私の経験上、海外一人旅経験者の英語力は決して高くない。むしろ低いと言ってもいいかもしれない

なぜならば、英語をしっかりと勉強してから海外に旅に出ようという学生は、なかなか一人旅は実現しない。英会話スクールに行って外国人の先生と話して満足するか、海外にいくとしても留学を選ぶケースが多い。

しかし一人旅を実現する学生は、「英語力があろうが、なかろうが、まず旅立とう!」と行動に移すケースが多い。準備は大事な部分を抑えたら、あとは実行を優先する『行動派タイプ』が多いのだ

その分現地では当然苦労する。本人の英語力が高くないから言葉がなかなか通じないのだから。

ただ通じないながら、身振り手振りのジェスチャーや、持参したガイドブックの英語で書かれたページを指さしたりしながら、なんとかコミュニケーションを取り合って意思疎通をしようとする。

このような苦労は、旅行代理店が企画したツアーに参加すれば必要ない。ツアーガイドが通訳をしてくれたり、もしくは日本語が話せるスタッフのいるホテルやお店を選んで連れて行ってくれるから問題は起こらない。

旅の中で必ず起こる問題に対して、自分の力で解決していこうとする「問題解決能力」を海外一人旅では磨くことが出来るチャンスが多いのだ

しかし海外一人旅で得られるものは「就活や社会で必要な能力」だけではない。
 

大学生の海外一人旅は最高の支援者ネットワークづくりのチャンス

実は私自身も大学時代に海外一人旅を経験した。

アメリカの大学に留学はしていたが、アジアの国々をバックパックを背負って回りたいと思い、大学3年の夏休みを利用してインド、タイ、カンボジア、香港を1カ月間かけて旅をした
 
世界遺産であるカンボジアのアンコールワットにはぜひ一度行ってみてほしい

世界遺産であるカンボジアのアンコールワットにはぜひ一度行ってみてほしい

私の場合は留学したこともあり、コミュニケーションの部分ではそこまで苦労はなかった。そういう意味では「問題解決能力」は留学先で散々磨かれていたので、一人旅で培ったという感覚はない。しかし、実際には問題解決能力よりももっと大切なものを得ることが出来た

インドの旅を終えてタイのバンコクに入った私は、カンボジアのアンコールワットに行くためにバンコクから出ているカンボジア行きの乗合いバスを予約した。しかし、予定していた日のバスには朝寝坊をして乗り遅れてしまい、渋々翌日のバスに乗り込みカンボジアに向かった。
 
カンボジアまでのバスの中は私にとって最高の内定者と社会人への質問タイムだった

カンボジアまでのバスの中は私にとって最高の内定者と社会人への質問タイムだった

そのバスには私以外に日本人男性が2人が乗っていて、1人は就活を終えて大学生活最後の夏休みを海外旅行で過ごそうとしていた大学4年生だった。

そしてもう1人がある外資系コンサルティング会社に勤めていたが転職することになり、有給消化でタイに来ていた社会人だった。

実はこの2人が私の就活を成功に導いてくれた運命の人たちだった。


私はバスに乗りながら2人の先輩に質問をしまくった。

「就活ってどんな感じでした?」
「コンサルタントってどんな仕事やってるんすか?」
「なんでその会社に決めたんですか?」
「ちなみに給料っていくらくらいもらえるものなんですか?」


今考えれば、海外に休みに来ている2人の日本人に忙しい毎日を思い出させるような質問を浴びせ続けるという失礼極まりない学生だと思うのだが、当時の私は2人から話を聞きたくて仕方なかった。2人は嫌な顔をしながらも、就活の苦労や社会での仕事の厳しさなどわかり易く教えてくれた。

そしてその後も2日間ほど時間を共にし、アンコールワットも一緒に回った。もちろんその時も私はずっと質問攻め。

しかしタイに戻るバスの中で2人に言われた言葉が私の就活の方向性を決めた


「良二、お前はサラリーマン合わないから普通の会社に就職しない方がいいよ」(社会人先輩)

「えっ、んじゃ、どんな会社だったらいいんですか?」(私)

リクルートとか合うんじゃないか? 外資コンサルならアクセンチュアとか」(社会人先輩)

将来起業しようという人が多い会社の方がいいと思うよ」(大学生先輩)


その翌年のボストンキャリアフォーラムでアクセンチュアの内定をもらい、その後転職してリクルートに入ったことを考えると、この2人の言葉は私のキャリアに大きな影響を与えた。もちろん就職活動をするときも2人は相談に乗ってくれたし、転職する時、そして起業するときもアドバイスをくれた(社会人の方は起業経験もあったので)。

アメリカ留学していたことで、日本で就職活動が出来なかった私にとって海外旅行期間中は社会人とのネットワークをつくる最高のチャンスだった。

海外旅行のツアーに参加するのは家族連れや60歳を超えたシニア世代の人が多いが、一人旅をする人は就活を終えた大学生や20代~30代前半の活発な社会人が多い。一人旅をしていればそういう人たちとつながる機会があるため、ぜひ社会人や大学生の先輩から多くのことを学び、日本に帰ってからも続くような関係を築いてほしい。

そのためにも、一人旅してみるだけではなく、私が利用したような「乗合いバス」や、宿も大部屋を数人で共同利用するような「ドミトリー」を利用するのも1つの方法だ。

海外一人旅でぜひ支援者ネットワークを構築してほしい。

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