アイルランド/アイルランドの観光

リムリックの街を囲っていたシティーウォール

かつてリムリックの街をぐるりととり囲んでいた石の壁「シティーウォール」。リムリックの街では、中心地からそう遠くないエリアで今もその壁の一部を見ることができます。

執筆者:原 貴子

リムリックの歴史を伝える壁

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ジョン王の城。はじめにこのあたりに壁の一部がつくられたという

アイルランドの南西に位置する、国内第三の都市リムリック。シャノン川の河口に位置するこの街では、ところどころに中世の建物の跡がみられ、それらはリムリック観光の要所のひとつになっています。

また当時は高い壁が街全体をぐるりととり囲んでいたこともあり、今でもその一部を街の中で見ることができます。リムリックのユニーク歴史を感じられる貴重な壁なので、訪れたらぜひ足を運んでみることをおすすめします。

シティウォールはなぜつくられた?

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リムリックに残るシティーウォールの断片

今ではその一部分を残すのみとなったシティウォールですが、街を取り囲んでいた当時の壁の全長はなんと3マイル。合計17のゲートがあり、うち5つが街の北側アイリッシュタウンに、残りは南側キングスアイランドにあり、二つの街はボールズブリッジでつながっていたのだとか。

1200年に建設がはじまったシャノン川沿いにあるジョン王の城。それ自体、街の防御の目的を担うものでしたが、13世紀半ばに、この城のあるキングスアイランドの一部をさらなる防衛の観点から壁で包囲したことに端を発し、街全体を壁で覆うようになったといいます。後にこの狙いは的中し、外敵からの攻撃の際にもシティーウォールが大いに役に立ったそうです。

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こちらの壁を訪れる場合、セントジョンズホスピタルを目印に

さて、リムリックに今も残る壁の一部ですが、ガイドが実際に足を運んだのは、セントジョンズホスピタルそばにあるシティーウォール。風景に溶け込むようにとてもさりげなく佇んでいてあやうく通り過ぎるところでしたが、やはりよく見るとつくりものではない、浸食や風化を繰り返した古い石が積み重ねられた歴史の重みを感じる壁がそこにはありました。

ほんの断片ではありますが、この街をぐるりと囲むように立っていた壁の一部と思うとロマンを感じますよ。

<DATA>
■City Wall(シティーウォール)
場所:St. John's Hospitalそばセントレリアストリート、Island Roadなど
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