アイルランド旅行にもっともおすすめの季節とは

ハリエニシダ

3月末~5月頃までアイルランドの野山や沿岸部で見られるハリエニシダ

暖流の影響で緯度のわりに温暖と言われるアイルランドですが、「行ってみたら風が強く、思っていたよりも寒かった」という声をよく聞きます。雨が多いうえに風も強いので、実際の気温より寒く感じるというのがその理由ですが、そんなアイルランド旅行のベストシーズンは、雨に濡れた緑に花が映え、比較的暖かくなる5~9月と言えるでしょう。

どの季節にもそれぞれの魅力があるのは確かですが、この時期は野山に美しい花が芽吹きます。また日が暮れるのが遅くなり、なかでも7、8月は22時頃までうっすらと明るいので、比較的夜遅くまでアクティビティを楽しめます。ただし、ショッピングに関しては注意が必要です。アイルランドのお店の閉店時間は、スーパーをのぞいてどこも18時くらいと意外に早いので、毎日遅くまでショッピングというわけにはいかないですが、唯一木曜日は20時頃まで開いているお店が多くあります。このように、季節ごとの気候やお店の営業時間に合わせて旅行をプランすると効率よく時間を使えるのではないでしょうか。

合わせてチェックしたいのが、季節のイベントや祝祭日。アイルランド独自の文化や習わしを垣間みることができるうえ、その日にしかない独特な街の雰囲気を味えますよ。

アイルランド・おすすめイベントカレンダー

パレード

セントパトリックス・デーのパレードを一目見ようと集まる人々

ここでは季節ごとに楽しめる主なイベントをご紹介。お芝居や映画際を理解するのはなかなかレベルが高いかもしれないですが、英語が完全に分からなくても楽しめるイベントはたくさんありますので、気軽に楽しめるものを中心にご紹介します。

■春
3月・セントパトリックス・デー

アイルランドの春を代表するイベントと言えば3月17日のセントパトリックスデー。この日はアイルランドにキリスト教を布教したセントパトリックの命日と言われ、その功績を讃えてアイルランド各地をはじめ世界各国でも毎年行われるイベントです。特にダブリンのパレードは盛大なことで有名。

セントパトリックがキリスト教の三位一体を説く際に使ったと言われるシャムロックの葉をモチーフにしたグッズや、葉をイメージした緑色の衣類を纏って記念のパレードを見に行きます。パレードを一目見ようとシティセンターに多くの人が集まる光景は、ダブリンの街が緑に染まると言っても過言ではありません。なかなか壮観ですよ。

5月・アイルランド伝統音楽祭
伝統音楽で有名なエニスで開催される音楽祭は、アイルランドを代表する音楽祭のひとつ。毎年数千人がこの音楽祭のためにエニスに足を運ぶとも言われています。伝統音楽祭と言っても音楽、歌、ダンス、ストリートパフォーマンスなど内容も盛りだくさん、見どころ聴きどころたっぷり。期間中はイベントが目白押しです。今年は5月19~27日に開催。伝統的なアイリッシュミュージック、それを取り巻くパフォーミングアートなどに興味のある方はぜひ。


■夏
6月・ブルームスデイ・フェスティバル

ジェームス・ジョイス

2003年のブルームスデーに竣工されたジェームス・ジョイスブリッジ

ユリシーズファン必見のこのイベントは、アイルランドの文豪ジェームス・ジョイスの代表作「ユリシーズ」内で、レオポルト・ブルームがダブリン市内を練り歩いた6月16日を中心にダブリンで行われます。作品の朗読会やお芝居、コンサートなどの各種イベントが行われますが、特に有名なのは、作品内でレオポルト・ブルームが歩いたダブリン各地をめぐるウォーキングツアー。なかには当時の衣装を着て参加する人もいるみたいです。

たった一日のことを描いた長い長い小説としても有名なユリシーズ。読みはじめても先はかなり長いですが、ぜひとも読破してから参加してみたいですよね。ジョイスファンが多く参加するイベントなので、必ずアイルランドのジョイスファンと出会えるでしょう。

7月中旬・ゴールウェイ・アートフェスティバル
カラフルなゴールウェイの街がさらに彩り豊かになるイベント。国内外からさまざまなアーティストを招待して行うこのアートの祭典は、演劇から音楽、コメディなど多岐にわたります。フリープログラムやゴールウェイの路上で披露されるものも大小いろいろあるので、ホームページで気になるものをチェックして、ぜひ参加してみては。

8月上旬・ダブリン・ホースショー 
アイルランドで歴史のあるホースショー。日本ではなかなか見る機会がないイベントではないでしょうか? 馬が優雅に障害物を飛び越えるショー自体を楽しむほかにも、ふだん見ることのない馬・乗馬関連グッズの販売、その他雑貨などの販売もあるので、ユニークなお土産がみつかることも。ホースショーはテレビでも放映されるので、ホテルのテレビでチェックしてみるのもいいかもしれません。

ホースショーはもともと社交場の意味合いもあるため、観戦する人はドレスアップをする習わしがありました。ダブリンホースショーでもその名残りか、ベストドレッサー(男・女)には豪華賞品が当たる日があります。女性は、ユニークな帽子と、それに合うカラフルなドレスが一般的。眺めているだけでもかなり楽しいイベントです。


■秋・冬
9月・ゴールウェイ国際オイスターフェスティバル

牡蠣の産地としても有名なゴールウェイの牡蠣の祭典。フェス期間中はレストラン、ホテルなどでも牡蠣を使ったメニューがこぞって登場します。特に有名なのが牡蠣の早剥き大会。牡蠣とお酒を楽しみながらショーを楽しめますよ。この時期はダブリンのオーガニックマーケットなどでも生牡蠣が食べられるので、こちらもぜひ。

10月下旬・ギネス・コーク・ジャズフェスティバル
ギネス・コーク・ジャズフェスティバルは30年以上の歴史を誇るアイルランド最大規模のジャズフェスティバル。初期から好評を博し、以来ギネスがメインスポンサーになったのだとか。国内外の有名ジャズミュージシャンの音楽を聴くために、毎年約4万人がコークに集結。

10月・ハロウィーン(ダブリンなど)
緑

アイルランドでは冬でも青々とした緑が見られる

ハロウィーンの発祥地がアイルランドであることはあまり知られていないのではないでしょうか? キリスト教の前にアイルランドの宗教だったケルトのお正月で、冬の始まりを告げるともいわれていたハロウィーン。この日はこの世とあの世の境目があいまいになり、悪霊などがこの世に入り込んでしまうと言われ、その悪霊に取り付かれないようにするためにみずからもオバケに扮するという習わしがありました。亡くなった家族が戻ってくるとも言われていたので、なんだか日本のお盆にも似たイベントですよね。

現代のハロウィーンは町中ユニークな仮装をした人たちでいっぱいに。最近はオバケ関連だけでなく、その年流行した映画のキャラクターなどに仮装する人たちもたくさんいます。パブなどもハロウィン仕様のインテリアになっていて面白いですよ。

次のページではショッピングや観光に大きく関わるアイルランドの祝祭日をご紹介します。