一定金額以上の収入がある世帯は高校無償化の対象外に

高校無償化の対象外になる家庭も……!?

高校無償化の対象外になる家庭も……!?

2010年度から導入された、高校授業料の実質無償化制度(以下、高校無償化)。この制度ができて、支出がかさみがちな高校生を持つ家庭にとって、負担がだいぶ減りました。

しかし2013年8月、自民、公明両党は平成26年度(2014年度)から所得制限を設けることで合意。11月27日には参院本会議で改正高校無償化法が可決、成立しました。

これにより、一定の収入金額以上の家庭では、高校の授業料が有料となっています。高校無償化制度の概要と、所得制限によってどう変わるのか、所得制限にかかるかどうかのチェックポイントをまとめました。

高校無償化制度の概要

公立高校に通う全ての生徒において、2010年4月から授業料が無償になりました。ただし、無償なのはあくまで月額9900円の授業料のみ。入学金や教科書代、修学旅行費、部活動費などは無償の対象ではありません。

年額にして11万8800円の授業料が免除されたことで、公立高校の学習費全体もだいぶ下がりました。

また、公立高校無償化と同時に、国立・私立高校についても、授業料の一部が減額される「高等学校等就学支援金制度」がスタートしました。この支援金制度は、特に低所得者世帯の生徒に対しては、一定額が加算される内容となっています。

そして、2014年4月より「高等学校等就学支援金(新制度)」となり、国公私立問わず支援金制度となり、所得制限導入とともに受給資格を得るために申請が必要となりました。

■高校無償化と就学支援金の影響
高校無償化と就学支援金の影響

無償化などにより高校時代の教育費は下がった(クリックで拡大)


表は、公立高校と私立高校における学習費をまとめたものです。学習費だけを見ると、高校無償化と就学支援金によってだいぶ負担が軽減されているように見えます。

しかし実はこの翌年2011年から、扶養する16~18歳の子どもがいる人が受けられる特定扶養控除が減ってしまいました。これにより所得税がアップしているので、高校無償化や就学支援金の制度によって浮いた分が、まるまる家計負担の軽減となったわけではないことに、注意が必要です(場合によっては負担が増えた家庭もあります)。

概要をおさえたところで、高校無償化の所得制限について、詳細を見ていきましょう。

約22%の世帯に影響

所得制限によって、2014年4月に入学する学生から、世帯年収が910万円以上(※1)の生徒については無償化の対象外となりました(在学中の生徒については引き続き、所得制限がなく無償化の対象)。

注意したいのは、所得制限の対象は「世帯」年収ということ。共働き家庭などを中心に、約22%の世帯が無償化の対象から外れるとのことです(※2)。

(※1)市町村民税所得割額が30万4200円以上の世帯を指す。片働きかつ高校生1名、中学生1名のモデル世帯で年収910万円以上
(※2)2013年8月27日付産経新聞(Web版)による

所得制限にかかっているかチェックする方法

家族構成や働き方によってボーダーラインとなる金額が異なり、「わかりづらい」という声をよくあがる所得制限について、チェックする方法をまとめます。

1:我が家の「市町村民税所得割額」を確認

制限の対象となるのは「市町村民税所得割額」が30万4200円以上の世帯。これはいわゆる住民税の算出の元となる金額で、サラリーマンであれば「特別徴収税額の決定通知書」を見ればわかります。この書類は、毎年6月に会社から給料明細とともに渡されるのが一般的です。

2:共働きの場合は、夫婦それぞれの金額を合算する

3:30万4200円未満であれば就学支援金が受けられる


公立高校に通うまたは通う予定のあるお子さんのいる家庭では、所得制限にかからないか、チェックしておく必要があるでしょう。


注:2013年11月29日に記事の一部を加筆・修正いたしました
注:2015年4月14日に記事の一部を加筆・修正いたしました

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。