ボンエルフとは、人も車も通る生活道路をわざとジグザグにするなどして、車のスピードを抑制させることで、歩行者の安全確保や、人と車の共存を図ろうとするものです。道路面に張り出して緑地帯や花壇を作ったり、街路樹を植えたり、あるいは道路そのものを曲がりくねった形状にするなど、その手法はさまざまです。路上駐車スペースや、路面に段差を設ける(ハンプといいます)場合や、道路の中央付近に樹木を植える場合もあります。いずれもドライバーの意識を促すためのものであり、ボンエルフにおける設定上限速度の目安は時速15キロ程度とされています。
ボンエルフは一戸建て住宅の大規模分譲地で採用されることが多いほか、大型マンションの敷地内道路に設けられることもあります。歩行者の安全確保とともに、街の緑化に寄与している場合もあるでしょう。ただし、メーンの道路ではなく、住民以外の車はあまり進入して欲しくない“裏通り”がボンエルフとなります。
花壇や緑地帯などの設置場所によっては、敷地内の駐車スペースの位置などに制約を受けることもありますが、子供が戸外で遊ぶときの安全確保がしやすく、生活環境としても好ましいボンエルフは積極的に評価したいものです。ちなみに、ボンエルフとはオランダ語の「woonerf(生活の庭)」が語源となっているようです。
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