建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

一筆書きの壁に包まれた家[FRILL]

単な2世帯住宅ではなく、母、娘、孫が同居する3世代の「3人の自立した大人のための住宅」として建てられたこの家は、カーブする壁によって壁に包まれたような柔らかな印象を造り出しています。また家族だけでなく、時には外部の人々へ開放する場も用意されています。

執筆者:川畑 博哉

この家は世田谷の環七沿いの台地の際の閑静な住宅街に、下北沢の街を見下ろすように建っています。コンクリートの堅牢な外観の印象とは裏腹に、内部は一筆書きで描く1枚の壁がカーブしながら空間を間仕切り、変化のある床のレベル差と共に、大小さまざまな居場所をつくっています。

路地の奥の白い砦


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外観
1. 北側の外観。スラブが庇となってそのまま外部に現れている。
2. 北東側の外観。庇の張り出しは90cm。
3. 東側の外観。2階の大窓はスチール製のFIX窓。
4. 東側のテラスはセランガンバツ材。間口3.2mの窓はスチール製で全開放できる。


最寄りの駅から環七沿いに歩いて数分行くと、折れ曲がった路地の奥にコンクリートの白い家が現れます。2枚の厚い庇とカーブした壁が印象的です。南側と西側は隣家が迫っていますが、東側は敷地は鉄道会社の変電所のために、2階からの眺望を遮るものがありません。また屋上に上がれば、周囲に高い建物も無く広い空を存分に眺めることができます。


◆建築データと建築家プロフィール


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