レッスンでは数種類のワインを比べて飲むことで、味や色、香りの違いまで細かく知ることができます |
ところが、銘柄を細かく覚えておかなくても、おいしいワインは飲めるんです! たとえば、
エチケットと呼ばれるラベル部分の読み方でどんなワインかを判断できたり、お料理に合う1本をさりげなく選べたりしたら、いつでもどこでもおいしいワインを飲むことはできます。
そんなことをはじめとして、1本のワインをめぐり、役立つ知識や表現力を身につけるところができる場所、それがワインスクールです。
趣味OR仕事、どちらの目的で通う?
「去りがたき別れ」――これは、おいしいワインに出会って、いつまでも味の余韻を楽しんでいたいときに言うほめ言葉、とのこと。そんなワイン、飲んでみたいですよね? ワインスクールでは当然ながらテイスティングの時間もたっぷりあるので、普段では飲めないようなワインに出会えるのも楽しいところです。ところで、ワインスクールに通っている人には2つのパターンがあります。
ひとつは、ワインを趣味として楽しみながら学ぶケース。今まで「口に合うか、そうでないか」「甘いか、辛いか」といった漠然とした基準で判断していたことも、基本的な知識からしっかり身につけていくためにワインを詳しく知ることができます。
レッスンは、テーマをしぼった1DAYレッスンの形式のものから、数ヶ月かけて体系的にじっくり学ぶものまでさまざま。身につけたい内容と予算に応じて選びます。
もうひとつは、プロとして資格取得を目指して学ぶケース。「今の職場でスキルアップを狙いたい」「資格を取得した後は、ワインにまつわる仕事に就きたい」という人がほとんどです。
1ヵ月に3~4回のレッスンを受けて、半年近くスクールに通うところが一般的です。
スクールに通うと、どんな資格が取れるの?
「せっかくスクールに通うなら、形あるものを残したい!」と考えるなら、資格取得を目指すのがおすすめです。実際に、具体的な目標があるとレッスンへの充実感もアップします。そんなワインに関する資格はたくさんの種類がありますが、もっとも代表的なのは次の3つ。それぞれ、どんな人を対象にした資格なのかを簡単にまとめてみましょう。
【代表的なワインに関する資格】
■ソムリエ
……ワインやアルコールを扱う飲食サービス業の仕事に就いている人(通算5年以上)
■ワインアドバイザー
……酒類の製造や販売に携わっている人か、酒類を扱う専門学校や料理教室の講師(いずれも通算3年以上)
■ワインエキスパート
……職種や経験は不問。ワインが好きなら誰でも!
つまり、現在アルコールを扱う接客業などのお仕事に就いていない人や、過去にその経験のない人は「ワインエキスパート」を目指すことになります。
ちなみに、2010年現在での資格保有者数は、ソムリエが約1万4000人、ワインアドバイザーが約1万人、ワインエキスパートが約7千、と発表されています。そこに各資格のシニアクラスなどを含めれば、もっと大勢のみなさんが資格を保有していることになります!