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ベルサイユ宮殿で撮影した実写版「ベルサイユのばら」

男装の麗人オスカル、王妃マリー・アントワネットほか、実在の人物と架空の人物が繰り広げる王室や貴族の人間模様、パンを買うお金もない圧政に苦しむ庶民、革命を目指す若者達の物語とそれぞれの悲恋を描いています。映像の美しさと上品で優雅な音楽を楽しむことができる作品です。

投稿記事

夢のような美しさ、ベルサイユ宮殿が舞台のフランス歴史物語

■作品名 
ベルサイユのばら(1979)
■監督 
ジャック・ドゥミー
■主演 
カトリーナ・マッコール
■DVD販売元
パイオニアLDC


あまりにも有名な「ベルサイユのバラ」。
昭和47年に「週刊マーガレット」に連載された池田理代子さんの劇画で、フランス革命直前のベルサイユ宮殿を舞台にした作品です。

男装の麗人オスカル、王妃マリー・アントワネットほか、実在の人物と、架空の人物が繰り広げる王室や貴族の人間模様、パンを買うお金もない圧政に苦しむ庶民、革命を目指す若者達の物語とそれぞれの悲恋を描いています。

これはマンガを実写化した作品で、プロデューサーを除き、すべて外国人で構成されています。

ベルサイユ宮殿で撮影を行ったというだけあり、背景も豪華。

貴婦人達のドレス姿も、今でこそ映画でも珍しくなくなりましたが、30年以上も前の日本で初めてこの映画を見たら、夢のように美しく感じたのではないでしょうか。

原作とは異なる部分も多く、ベルバラファンとしては不満も多いようなのですが、フランスの歴史物語として見れば楽しめると思います。

でも、実際には華麗に装って革命に身を投じるオスカルより、ラフなスタイルのまま参加していく姿のほうが「こちらのほうが本当なのかも」と感じさせる部分も。

オスカルは女性っぽいし、アンドレは野性的でおじさんぽいのですが、原作通りのイメージを横に置いてみると、なかなかおもしろいです。

監督はあのジャック・ドゥミで、音楽はミッシェル・グランという「シェルブールの雨傘」の名作コンビなので、映像の美しさと上品で優雅な音楽を楽しむことができます。

バスティーユ陥落に歓喜する民衆と離ればなれになり、流れ弾に当たって倒れてしまったアンドレを探すオスカルの悲痛な声。

喜びと悲劇が対照的なラストです。


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