スターの成功と悲劇が織りなす切ない悲恋物語
『スター誕生』(1976)
■監督 フランク・ピアソン
■主演
バーブラ・ストライサンド、クリス・クリストファーソン
■Blu-ray発売元
ワーナー・ホーム・ビデオ
この映画はトップ歌手を夢見る少女が、大人になり夢を叶えつつ次第にトップへとのぼりつめゆくという、夢を現実にした青春映画の部分と、トップの座を手に入れた時には、夫となっていたロック界のスーパースターは過去の人となっていたという悲恋の物語の部分があります。
バーブラ・ストライサンド、クリス・クリストファーソン共にゴールデングローブ賞の主演女優賞、男優賞を受賞。
「スター誕生/愛のテーマ」は、第49回アカデミー賞歌曲賞、第20回グラミー賞最優秀楽曲賞を受賞しています。
最近うまくいっていないロック界のスーパースターであるジョンは、ある日、安クラブで歌っているエスター(バーブラ・ストライサンド)の舞台を観て、感動する。
翌日彼は酔ったままコンサートを台無しにし、財政危機に追い込まれる。
公演のキャンセルも続き、追い込まれたジョンは発砲事件を起こしてしまい、それを陳謝しにテレビ局を訪れたところ、エスターと再会。
エスターを愛するようになったジョンは、彼女のために曲を作り、自分のコンサートで紹介するなど力を尽くす。
次第にエスターは売れていき、グラミー賞を受賞するほどになる。
しかし彼女との差を感じ、自分が落ち目になったことを知ったジョンは、自殺とも思えるような死を遂げてしまう。
追悼コンサートでは一流のロックグループが集まり、別れを惜しむ中、エスターの歌が始まる……
夢を現実にして上り詰めて行く彼女を応援し、愛しながらも落ちぶれ過去の人になってしまった自分に気がついてしまうロックスター。
成功の絶頂にいたためか、夢を手に入れた喜びでそんな彼の心情を察することができなかったエスター。
成功と悲劇が織りなすストーリーが切ない映画です。
バーブラ・ストライサンドの歌い上げるテーマ曲も感動的で、心に残ります。