テーマ曲だけでも高揚感にゆさぶられる、スタローンの出世作
■作品名ロッキー
■監督
ジョン・G・アヴィルドセン
■主演
シルヴェスター・スタローン
■DVD/Blu-ray販売元
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
タラタータラタ~ラ、タ~ラッタ、タラタータラタ~ラ、タ~ラッタ……
あのテーマソングを聴くだけで、しかもこの前奏の部分のみで、高揚感にゆさぶられた身体が勝手にファイティングポーズをとってしまうのは、わたしだけでしょうか。
ロッキーのテーマは、多くのボクサーが
主演のシルベスター・スタローンが、3日で書き上げたというストーリー自体はいたってシンプル。才能はあるくせに努力が嫌い、用心棒稼業で糊口をしのいでいる3流ボクサーが、偶然世界チャンピオンに挑戦することになり、トレーナーや恋人に支えられて過酷なトレーニングに耐え、何度もダウンしそうになりながらも、最後には「栄冠」をつかむ、というものです。
スタローンが脚本を持ちこんだ当時の映画会社もそう思ったのかは知りませんが、脚本は破格の値段で買いあげようとはしたものの、当時無名だったスタローンではなく、有名俳優を主役に起用しようとしたとか。
彼らの考え方もわからなくはないですが、ロッキーがヒットしたのは、映画と同じように無名の俳優がただがむしゃらに、なりふり構わず自分のすべてをかけたからこそ、そのパワーがわたし達観る者の心をがっちり捕えたからだと思うのですが、どうでしょうか。
現に、ロッキーのシリーズは4作ありますが、一番評価が高く人気なのも、この一作目です。
あらすじを説明する際にあえて結末まで書いてしまいましたが、この映画ならば結末を知っていても十分楽しめます。勝負に勝つことだけが全てではなく、負けても記憶に残ることはできるのだ、と。
そしてラストはもちろん、スタローン=ロッキーとともに、「エイドリアーン」と叫びましょう。両の拳を天に突き上げるのもお忘れなく。