そんな島根県・松江で作陶されている安部太一さん。 島根ならではの様々な文化を吸収しつつ、どこか異国情緒溢れる独自の器を制作しています。
安部太一 陶展
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なんとなく毎日使ってしまうカップ。
どんな風に使おうかと想像がふくらむピッチャー。
使い込んで古色が出るのもいい。
日々の食卓を楽しくしてくれる陶器が並びます。
安部太一 陶展
2010年3月20日(土)~ 27日(土)
11:00 -18:00(最終日は17:00まで)
作家在廊日 3月20日(土)
Style-Hug Gallery
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-59-8原宿第2コーポ208
TEL 03-3401-7527
http://claudialif.exblog.jp/
今回の展示では、Style-Hug Galleryオリジナルの作品、 アンティークからインスピレーションを得たピッチャーやコンポートも並びます。 また、期間中安部さんの器のイメージで作られたhoshieさんの焼き菓子も販売します。
※カードのお取り扱いはございません。
※会期中、表参道のイタリアンレストランと神宮前の書店にて、特別プレゼントやサービスが受けられるサービス専用カードを配布します。お食事やお買い物がちょっとお得になりますので、どうぞご利用くださいませ。
安部太一
島根県東出雲出身。東京で10年間を過し、ミュージシャンとして活動の後、27歳より陶芸を志す。2006年開窯。
http://taop410.com/
作品や展示に関して、安部さんにいくつかご質問させていただきました。
・今回の展示で特に考えているイメージ、テーマはありますか?
日常に溶け込むよう、シンプルな造形でありながらも情感のある器。
・自身の作品について、何か影響を受けたものはありますか?
欧州の陶器、古い民藝品、李朝の工芸品など。絵画ではモランディ、マティス、有元利夫などです。
・器作りにおいて、いつも心に留めていることは何ですか?
バランス。造形的なバランスの他にも、主張するところしないところ、緊張感の在る、無いなど、色々なバランスです。あと、響くか響かないか。
・最近引っ越されたそうですが、新しい環境はいかがですか?
新しい(建物は古いのですが)工房は市街に近く、水の都「松江」を象徴するような川沿いにあります。 視野が開けてとても気持ちが良い場所なので、制作にも良い影響がありそうです。
続いて、ギャラリーにもお話を伺っています。
・安部さんとの出会いは?
数年前のもみじ市(手作りの食やクラフトのイベント)にて。 その後、多摩川に移ってから初めての花市(同様のイベント)で声を掛けさせてもらいました。
・安部さんの作品の魅力とは?
島根の民芸色強い土地で作陶されているのですが、 そのぽってりとした土と民芸調の釉薬を使い、ヨーロッパ風の器を作っているところ。 上手な発想の転換だなと思いました。 黄色やブルーの釉もオリジナリティがあって魅力的だと思います。
・今回はどんなテーマ(イメージ)で展示を行う予定でしょうか?
前回(昨年2月)は南ヨーロッパの田舎の家庭で日常使われているようなイメージでお願いし、 こちらから形を依頼して5種類ほどギャラリーオリジナルを制作していただきました。 人がやっと抱えられるほどの大きな壺を作る技術も持っておられる安部さんです。 今回はこちらからイメージを与えず、今作ることのできるすべてを見せて欲しいとお願いしました。 前回依頼したギャラリーオリジナルも並びます。
・展示までの安部さんとのやり取りの中で、何か印象的なエピソードがあれば教えてください。
安部さんは島根で作陶されているので直接会って打合せするのは難しいため、メールでのやりとりになるのですが、そのとき「○○していただけることは嬉しく思います」というような言葉が「○○していただけることは喜びます」という表現だったこと。なんだか他人事のような、でも可愛くて、初めて聞く表現に微笑ましく思いました。それを本人に聞いてみるとびっくりされて、お父さんも同じ表現だとのこと。島根特有の表現?素朴な感じが好印象でした。 かと思えば、ミージシャンを目指して東京にいたこともあるとのこと。素朴さとミージシャン、私の中では相反するキーワードだけれど、 それが安部さんの魅力になっているのだろうと思います。
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