日本に生息しない珍しい動物の剥製が、館内にぎっしり!
神戸市の北野異人館街に残る建築物の中でも、屈指の古さを誇っているのが、ベンの家です。1902(明治35)年に建造された当初の姿で、堀、壁、窓枠、建具などが残されています。神戸居留地に商館として建てられた西洋館は、北野町の現在地に移築され、イギリスから来日した貴族で、狩猟家のベン・アリソンの邸宅となりました。
歴史を感じさせる建物の外観、内装はさることながら、この異人館の魅力は、壁や室内の展示品です。家主が狩猟家であったことを証明しています。
世界最大のシカ「ヘラ鹿」の巨大な頭部、800キロを超えるムース、3メートルの北極熊などには圧倒されてしまいます。他にも、アメリカの国鳥に登録されている「白頭鷲」、鯨の仲間「イッカク」の牙のような歯、銀白色の特異な巨体の「ヌー」などの姿にも迫力を感じます。
日本には生息しない珍しい動物の剥製が、館内にぎっしりと詰まっています。ベンが世界各国を駆け巡って射止めた動物です。ベンは日本に邸宅を構えながら、落ち着いて日本で生活をしていたわけではなさそうです。きっと危ない目に何度も遭ったことでしょう。
剥製の展示の中には冒険家魂が漲っているように思えます。中には絶滅危惧種と思しき動物もちらほら見かけます。ワシントン条約ができる前に仕留めたのでしょう。
■ベンの家
住所:兵庫県神戸市中央区北野町2-3-21
電話番号:078-222-0430
料金:500円
営業時間:冬期 9:00~17:00、夏期 9:00~18:00
定休日:年中無休
HP:kobe-ijinkan.net/index.php
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