米国&英国映画で物作りへの情熱を感じる!
『アビエイター』(2004年度作品)
金に物を言わせて、映画作り、飛行機作りに関わってきた伝説の男ハワード・ヒューズ。物作りにはお金が必要だというのが、この映画を見るとよくわかります。それはハワードが職人ではなくプロデューサー的な立場で関わってきたからでしょう。ものすごい人脈を駆使し、大金を投じて夢を実現させたハワードの生活は、物作りという地道な職人世界にハリウッドのキンキラキンの華やかさを盛り込んで、ゴージャズの極みです。華やかな生活と夢を追い続けたハワードはやがて心を病んでいきますが、落ち着くことはなく、俺様な性格は変わりません。でも、これくらいの頑固さや執着心がないと、飛行機や映画という大きな物作りはできないのかもしれませんね。
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ブランシェット、キャサリン・ヘプバーン、ケイト・ベッキンセイル、エヴァ・ガードナー、ジュード・ロウ、アレック・ボールドウィン、ホアン・トリップ、ジョン・C・ライリー、アラン・アルダ、イアン・ホルム、ダニー・ヒューストン、グウェン・ステファニーほか
『キンキーブーツ』(2005年度作品)
英国の田舎町を舞台に、父親から受け継いだ倒産寸前の靴工場を再生させようと、主人公はドラッグクイーンとともにブーツの開発に情熱を傾ける……という、まさに“ザ・物作り”のお話しです。「古いデザインの靴は売れない、もっと斬新な物を」と、目を付けたのがドラッグクイーンのブーツっていうのが面白い! 華やかでキラキラしたブーツが出来上がるまでの物語に、主人公と工場の職人たちの確執、ドラッグクイーンへの差別など、人間関係を織り込んだドラマは見応えあります。物作りに関わる人がピンチを克服するのは、やはりよりいい物を作ること。主人公が優柔不断で気が小さいのでイライラっとくるものの、完璧じゃない主人公だからこそ、応援したくなるのかもしれません。
監督:ジュリアン・ジャロルド
出演:ジョエル・エドガートン、キウェテル・イジョフォー、サラ=ジェーン・ポッツ、ジェミマ・ルーパー、リンダ・バセットほか
※お次は物作りを描いて大ヒットした日本映画です。