川崎重工の社長解任は、コミュニケーション不足が招いた失態
川崎重工業の一件は、三井造船とのM&Aを積極的にすすめようとしていた社長を反対派が止めようとして解任決議に至ったものです。社長、反対派どちらが正しいかは別問題として、常識で考えてもし社長を含めた取締役間でしっかりと議論がなされる環境にあり意思疎通がはかられたコミュニケ―ションがとれているなら、このような異常な事態には至らなかったはずなのです。一方的なM&A破談による対外的な信用失墜も含め、組織の一大危機も招きかねない、由々しきコミュニケーション不足であったと言っていいでしょう。
取締役会での社長解任は異常事態
人と人が集まって組織となり何か共通の目的に向かって共に進んでいくのであれば、相互コミュニケーションによる意思疎通は不可欠であり、規模の大小を問わずコミュニケーションの悪い組織で円滑な組織運営などできるはずがないと断言できます。一般に「コミュニケーションは組織の血液である」と言われます。人間が血液によって酸素や栄養が体の隅々にまで運ばれることで活力みなぎる状態になれるのと同じく、組織は円滑なコミュニケーションによって活力ある組織運営が実現できるのです。