合格率の推移~年々難化もH26年は9.3%と上昇~
社会保険労務士は資格取得を通じて、企業の人事・労務のアドバイザーなどとして独立開業が可能となる専門性の高い国家資格ではありますが、その分、試験では高度な知識を習得していることが問われます。そのような難しい試験であるにもかかわらず、社会保険労務士試験は毎年5万人以上が受験する人気資格です。合格者数の水準は年によって変動しますが、近年は概ね3千人台後半から4千人台前半くらい、合格率にすると7.0%台で推移しています。
但し、ここ2回は5.4%(平成25年)、9.3%(平成26年)と大きく上下動がありましたが、それでも10%を上回らなかったように、簡単な試験ではないことが分かります。
合格率7%というと、単純計算で「10人に1人受かるかどうか」ということになりますので、せっかく資格に興味を持たれた方でも合格率の低さにより、受験に対して二の足を踏んでしまうことがあるかもしれません。
この合格率に関しては確かに狭き門であることは事実ですが、7%という数字がそのまま実際の難易度につながっているかというと、そうとは言い切れません。
しっかりと準備すれば初学者でも合格できる!
例えば、合格者の受験回数(何回目の受験で合格したか)については公表された統計がありませんが、他の資格試験の傾向からして、おそらく1~3回までの方が多くの割合を占めているのではないかと思われます。しかしながら、実際の受験者の中には受験回数が4回以上で、合格率が下がってくる傾向にある受験者層も多数いらっしゃいます(受験回数が多い方には、多いなりの勉強法がありますので、ご安心下さい)。また、逆に初回受験の方で試験日程までの期間が十分に取れず、今回は「お試し受験」とか「記念受験」で、本番は来年という方も一定数いらっしゃいます。
そう考えると、本番までの勉強期間を十分にとり、しっかりと準備して臨みさえすれば、合格の可能性は7%という数字以上に広がっていると言えるのではないでしょうか。
実際に、私は社労士実務にまったく縁がなく、公的資格試験に初挑戦で社会保険労務士試験に臨んだのですが、幸いにして1回で合格することができました。確かに勉強はとてもハードで、合格への不安やプレッシャーはありましたが、勉強が進むにつれ、この合格率で表される数字以上の手ごたえを感じることができました。
ですので、社会保険労務士資格に興味をお持ちの方に私からお伝えしたいのは、確かに難関試験ではあるのは事実ですが、地道に勉強すれば初学者の方でも十分に合格のチャンスはある! ということです。