※最低居住面積水準は、例えば大人二人と中学生の子供一人の家庭では40平米(10平米×世帯人員+10平米)となります。細かい算出式がありますが説明はコチラの23頁(PDF)を参照。
広い持家が多い神戸市西部
持家で見た場合、最低居住面積水準を満たさないものは神戸市全体で1%。ほとんどありません。須磨区/垂水区/北区/西区の神戸市西部/北部については0%です。神戸市全体の持家平均面積が約99平米、大阪のそれが約90平米なので持家の広さでは大阪市と比べ、いい状況にあります。特に北区(約118平米)と西区(約120平米)の広さが際立ちます。ちなみに大阪市の「100平米超の区」は生野区と東住吉区の2区です。一方、借家は、最低居住面積水準を満たさない住戸の割合が神戸市全体で13%。持家で同水準を満たさない住戸が0%であった前出の4区が10%未満、それ以外の区は10%超となっています。いちばん数値が高いのは兵庫区で21%。5件に1件は水準以下の住戸です。ただし、この21%というのは、大阪市平均の27%より低い数字。大阪24区の中では「数字が低い方の区」となります。
最後に、おもしろい統計を紹介します。
駅近物件が希少なのは西区
上の表は、鉄道の駅からの距離別に住宅の分布を調べたものです。持家比率の一番少なかった中央区、駅近住宅の多さでは神戸市内でトップです。駅距離200m未満の住戸が26%。実に4つに1つ以上が駅までの距離が200m未満です。500m未満だと56%! 持家と借家の比率はそれほど大きな差はありません。一方、持家が多くその面積も広い西区と北区は、駅近住宅の比率が減少します。特に西区は駅距離200m未満の住宅は全体のたった3%! 西区の「駅近物件」は大変希少価値があります。「2000m以上」がいちばん多いのは垂水区。過半数の55%がこのカテゴリーに入ります。全住宅数の1/3(34%)が「駅から2000m以上離れた持家」、5件に1件(21%)が「駅から2000m以上離れた借家」となります。垂水区では「バス便物件」が一般的な選択肢となります。
「神戸市に住みたい! でも、どこに住むかは決めていない」。そんな方は、持家/借家の割合、そしてその広さ等を吟味し、どの区に住むか? から決めてみるのも一考の余地があります。