壁付けオープンキッチンへのリフォーム、1つめのメリットは動きやすさ
壁付けオープンキッチンとは、壁を背にキッチンを設置し、ダイニングと、1部屋になっているレイアウトのことです。キッチンとテーブルの間に障害物が無いので、スムーズに動きやすい(パナソニック)
壁付けオープンキッチンのメリットは何といっても、キッチンセットとテーブルの間に障害物が無いので、スムーズに動けるところにあります。
対面キッチンの場合、シンク前から食卓へ移動するのに、ぐるりと回り込む必要があり、意外と距離が遠くなります。その点、壁付けオープンキッチンは、テーブルとキッチンの間に立って作業をすれば、一歩も歩かないまま配膳したり、後片付けをしたり。その分、作業効率が上がるので、家事時間を短縮することができます。
このようなレイアウトにリフォームすると、障害物に身体をぶつける心配が無く、移動がラクになるため、高齢者や妊婦さん、また車椅子でも安全にスムーズに動けるなど、あらゆる年齢層に使いやすいキッチンになります。
狭くても広々と使いやすくできる、壁付けオープンキッチン
壁付けオープンキッチンのもうひとつのメリットは、他のスタイルに比べて、狭い面積でも使いやすいキッチンになるところです。対面式や独立式は通路のスペースを取る分、広い面積が必要ですが、壁付けスタイルはその必要が無いため、あまり面積が取れない場合や、対面キッチンで狭さを感じている場合は、壁付けオープンキッチンにリフォームすることで、広々とした明るい空間にすることができます。
壁付けオープンキッチンなら、限られた面積でも広く明るい空間に。(パナソニック)
つまり壁付けオープンキッチンは、炊事の作業効率も空間の活用効率も高いのが特徴!毎日忙しい人、炊事を手早く済ませたい人、バリアフリーにしたい人、キッチンを広々とさせたい人にピッタリのリフォームプランなのです。
壁付けオープンスタイルのデメリットを解消するリフォームの工夫
壁付けオープンキッチンのデメリットは、ダイニングから丸見えになるところ、そして調理で出た油煙がダイニングに流れやすいところにあります。つまりリフォーム成功のポイントは、キレイを手軽に維持できるような工夫をしておくこと。そのカギとなるのが、「収納計画」と「コンロ周り」です。壁付けオープンキッチンの場合、キッチンにモノが出し放しになっていると部屋全体が雑多に見えてしまいます。そこで活躍するのがいざと言う時に、サッと隠せる大型壁面収納です。中に家電製品も入れられるよう、壁面全体を使って収納計画を立てましょう。
大型の壁面収納、傷と汚れに強い人造大理石のカウンターなど、キレイが維持できるキッチンに(トクラス)
キレイを維持するためには、使い終わった食器や生ごみも、サッと片づけられるよう工夫をしておきましょう。大型の食器洗い機や生ごみ処理機があると後片付けがしやすくなり、キッチンの散らかりを防ぐことができます。
また上手に活用したいのが吊り戸棚です。不要品置き場にならないよう、吊り戸棚を収納として活かす工夫をしておきましょう。吊り戸棚の活用方法は下記で詳しくご紹介していますので、あわせてご覧下さい。
限られた空間で有効活用したい吊り戸棚。手元まで降ろせるようになっていれば、一時置きスペースとしても使え、いつでもすっきり片付くように(クリナップ)
壁付けオープンキッチンを成功させる2つめのカギは、いつでもキレイを維持できるよう「コンロ周り」の工夫をしておくことです。
よく見えるだけに、コンロの汚れや臭いが一段と気になりますので、サッと拭くだけでキレイが維持できるガラストップコンロやIHクッキングヒーター、掃除がしやすく高い集煙能力を持った換気扇を選びましょう。部屋に油煙や匂いがこもらないよう、吸気口の確認も忘れずにしておきましょう。
壁付けだからこそ、見せたいキッチンを選んでおしゃれにリフォーム
少し前までは、生活感が出やすいと敬遠され気味だった壁付けオープンキッチンですが、機能面でもデザイン面でも優れたキッチンが次々と登場したことによって、人気が復活しています。おしゃれに見せるコツは、キッチン+食器棚+ダイニングテーブルをトータルでコーディネートすること。自慢のキッチンをみんなに見てもらえるのもオープンキッチンならではです。リフォームの際はぜひデザインにもこだわって選んでみて下さい。きっと満足いく空間になります。
壁付けオープンキッチンは家具のような存在。デザインにこだわって選んで(LIXIL)
壁付けオープンキッチンは、面積を有効活用できる分、ダイニングやリビングを広く取ることができ、また風通しや採光がしやすい、空調を整えやすいなど、メリットが多いスタイルです。ポイントを押さえたリフォームで、快適でおしゃれな空間を目指しましょう。
キッチンの収納計画で大事なポイントとなる、食品庫と家電収納については、下記で詳しくご紹介しています。あわせてご覧下さい。
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