土地活用のノウハウ/土地活用の税金・相続関連情報

等価交換サギ事件 その1(2ページ目)

遊休土地の有効活用法の一つに「等価交換」があります。最近、私の知り合いで、「等価交換」事業をめぐりサギに遭ってしまった人がいます。どんな手口だったのでしょう。

執筆者:江蔵 龍

有効活用ってナニ?

等価交換事業は、“遊休土地の有効活用”を実現する事業手法の一つです。

あるところに、遊ばせている土地を持っている地主さんがいたとします。
土地は遊ばせていたとしても、固定資産税や都市計画税といった税金が掛ってきます。これがケッコウ高額なのです。

遊ばせていると土地は収益を生みませんので、ポケットマネーを持ち出したり、貯金を取り崩したりして何とか納税資金を工面しなければなりません。

これでは非常にもったいないので、何かしらの利用方法を考えなければなりません。具体的には、遊休土地の上に賃貸マンションを建設し、マンション経営を行うことが考えられます。

マンション経営を行うと、家賃収入が発生します。家賃収入から、先ほどの固定資産税や都市計画税を支払うことが出来るようになるのです。

このように、遊休土地を効率的に利用することを一般に「有効活用」と呼んでいます。

等価交換ってナニ?

有効活用を実現する事業手法にはいくつかの種類があり、“資産管理のよろず相談員”であるファイナンシャル・プランナーの教科書的にいうと、自己建設方式、事業受託方式、土地信託方式、等価交換方式、建設協力金差入れ方式、定期借地権方式....などの種類があります。対象となる土地の状況や地主さんの希望などを基に適切な事業手法が用いられることになります。

このうち等価交換方式は、 「借金ゼロで、有効活用が図れる事業手法だ」といえます。

有効活用としてマンション経営を考えた場合、手元に建設資金としてのキャッシュがあれば良いのですが、キャッシュがない場合には、金融機関から借金をして賃貸マンションを建設し、有効活用を図ることとなります。

等価交換方式では、こうした金融機関から借金をする必要がありません。
このため、「先が暗そうなこの世の中で、恐しくて借金なんてしたくない!」あるいは「子供に借金を残したくない!」という地主さんに向いている有効活用の事業手法だと言えます。
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