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等価交換サギ事件 その2

等価交換方式の仕組みが分かったところで、今回は、具体的なサギ事件の内容に入ります。景気が悪くなると、信じられないようなことが起こりがちです。本当に気を付けてくださいね。

執筆者:江蔵 龍

前回は、“等価交換方式の仕組み”についてみたところでお開きとなりました。
今回は、いよいよ「全部譲渡方式ってナニ?」、「サギ事件の内容とは...」という本題部分に入ります。

全部譲渡方式ってナニ?

すこし難しくなりますが「等価交換方式」には、「全部譲渡方式」と「部分譲渡方式」とがあります。
2つの方式の違いは、土地名義を地主さんからディベロッパーへと変更するタイミングが異なるところです。“土地の一部と建物の一部とを物々交換する”という最終的な結果は同じものになります。



「全部譲渡方式」では、まず、マンション建設前に土地の名義をディベロッパーに移してしまいます。



ディベロッパーは、自分の名義となった土地の上に、自己の資金により建物を建てます。



完成後の1棟のマンションのうち、土地・建物の一部を地主さんへ配分します。
土地名義の流れをみますと、「土地の全部・地主さん」→「土地の全部・ディベロッパー」→「土地の一部・地主さん」という動きをします。つまり、地主さんは元々自分の土地であった部分(左側の黄色い部分)を、再び手元に引き戻すことになります。
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