毎日、何気なく使っている収納が原因で起きている事故があります。今使っているその収納、事故を呼ぶ危険な収納になっていませんか? 今回は家庭内事故のデータから、事故が起きやすい危険な収納をご紹介。安全に便利に暮らすための収納リフォームのポイントをご紹介します。

家庭内事故で多い転落と転倒、40代以降のリフォームでは先を見据える

家庭内事故とは家の中で起きる事故のこと。家庭内事故による死亡者数は年々増えていて、現在では交通事故での死亡者数の約3倍にものぼっています。数字だけ見れば、道路を歩いているより家の中にいるほうが危険なのでは? というような状況です。

高齢者の事故のきっかけで多いのは転落そして転倒。若い人でも転落は上位にきている(家庭内事故のきっかけ/国民生活センター調べ)

高齢者の事故のきっかけで多いのは転落そして転倒。若い人でも転落は上位にきている(家庭内事故のきっかけ/国民生活センター調べ)


上は、国民生活センター発表の家庭内事故のきっかけをグラフにまとめたものです。高齢者で最も多いのが「転落」そして「転倒」と続いています。若い人であっても「転落」は上位にきています。

高齢者の家庭内事故の原因となっているのは、階段からの転落が第1位。4位に脚立、はしごが入っている。(危害情報から見た高齢者の家庭内事故-危害の原因/国民生活センター調べ)

高齢者の家庭内事故の原因となっているのは、階段からの転落が第1位。4位に脚立、はしごが入っている。(危害情報から見た高齢者の家庭内事故-危害の原因/国民生活センター調べ)


特に高齢者の家庭内事故は、住まいの設備が原因で起きている割合が多く、上のような分布になっています。人間の高齢化が進んでいるのにもかかわらず、家の作りがそれに伴っていないのが大きな原因であると推察されます。

そしてこれらのデータから、普段使っている収納にも事故の危険が潜んでいることがわかります。若いうちは何でもない動きが、年を取るにつれ辛くなってきたり、危険になったりしてきます。40代を過ぎてからのリフォームでは、これらを踏まえて先を見据えたプランを立てることが大切です。

危ない収納その1:高所の収納によく使う物が入っている

脚立や椅子に乗って出し入れするような収納は要注意!

脚立や椅子に乗って出し入れするような収納は要注意!

家庭内事故の中でも目立って多いのが転落です。階段はもちろんですが、事故の原因の4位に脚立やはしごが入ってきています。

出し入れするのに、手の届くのであれば問題ありませんが、脚立やはしご、椅子に乗って出し入れするような高所の収納に、よく使う物を入れている場合は要注意です。

家庭内事故の内訳では、「転落」は若い人でも上位にきています。まして年を取れば同時に2つのことをするのが難しくなると言われていますので、脚立や椅子の上でバランスを取りながら物を出し入れする、物を持ったまま下りるという行為は、とても危険な行為になるのです。

 

高所に収納は作らない!これからの暮らしを見据えたリフォーム

天袋とは押入れの上部に作る小さな収納のこと。

天袋とは押入れの上部に作る小さな収納のこと。

40代を過ぎてからの収納リフォームの基本は、天袋や吊り戸棚など高い位置に収納は作らないこと、これが安全便利に暮らすためのポイントです。

特に注意したいのが天袋です。天袋は高い位置にあって奥行が深いので、物の出し入れに必ずと言っていいほど脚立や椅子が必要になります。

収納リフォームの際には天袋を作らないこと、高所を生かしたい場合は、中に奥行の浅い枕棚を低めの位置に取り付けておくといいでしょう。

 

天袋より少し低めの枕棚を取り付けておけば、脚立や椅子を使わないでも出し入れしやすい(大建工業)

天袋より少し低めの枕棚を取り付けておけば、脚立や椅子を使わないでも出し入れしやすい(大建工業


キッチンに吊戸棚を取り付けたい場合は昇降式タイプを選んでリフォームする、小屋裏収納庫は年を取ったら使わないように暮らせるようにしておくなど、これからの暮らしを見据えたリフォーム計画を立てましょう。またよく使う物は人の自然な動作領域であるヒザから目の高さまでの位置に収納するようにするなど、使用頻度にあわせた収納計画の見直しもしておきましょう。

次のページもその収納は危ない! 安全便利に暮らすリフォーム。あんな大きな物を持ってあちこちうろうろしていませんか? 家庭内事故の中でも目立って多いのが階段からの転落です。