幼児や低学年の子どもをよく観察していると、大人と違っている点が色々あります。前回も「子どもが世界を理解する方法に注意する」という記事で、子どもの認識について取り上げました。今回は「見る」ということについて書いてみます。

子どもは自分の見たいものを見る

大人は意識を集中させて必要な物を見ることに長けています。それは経験で重要なものとそうでないものを区別できるからです。

何かを見る子ども

子どもは興味のあるものは注意深く見る

一方で子どもはどうでしょうか。彼らには必要か必要でないかという意識がありません。自分が興味を持ったものは見る、つまり見たいものを見るのです。その代わりに子どもが注意を向けたものは、大人以上の観察力を発揮することがよくあり、驚かされます。

先日ある子どもと庭の花について会話していました。その子が花の種をあつめていたので「この種の花はどんなはなだったかなぁ。忘れちゃった」と私が言って植物図鑑を開きました。するとそれを見ていたその子が「あ、この花だよ」とひなげしの花を指さしてくれました。花が咲いていたのはしばらく前でしたのに、よく見て記憶しているものだと感心しました。

ところが絵を描く時に「カエルを描いてみてごらん」と言うと「カエルってどんなだっけ?」と一向に思い出せない様子。カエルは見たことがあるのですが。

大人からしたら当然知っているだろうこと、あるいはさっき見たばかりだから覚えているだろうは子どもに通用しません。もし、彼らに何らかの課題を与えたいのなら、意識して見るように言って聞かせなくてはならないのです。「なんでちゃんと見てなかったの!」と後で叱っても何の役にもたちません。

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