子供の教育/読み書き力

成績を伸ばしたいなら、まず「書く力」を育てよう(2ページ目)

成績がぐんぐん伸びる子の特徴の一つに、「書いて考える力」が優れているということが挙げられます。この「書く力」が育っていないと、いくら新しい知識や考え方を学習しても、その効果は半減してしまいます。今回は、この「書いて考えること」の大切さとその方法について、主要教科の国語と算数を例に挙げながらお話します。

森 大輔

執筆者:森 大輔

子供の教育ガイド


「書いて考える」時のコツ(算数)

最後に教科ごとに「書いて考える」時のコツについてお話します。算数を「書いて考える」時のコツは、「そろえる」「分ける」「広げる」です。

「そろえる」とは、
  • 筆算をする時に数の位をそろえる。
  • 線分図を書く時、書き出しの位置をそろえる、等しい量は長さをそろえる。
  • 「分けて」考える

    「分けて」考える

「分ける」とは、
  • 文章題の登場人物ごとに分けて図を描く。
  • いびつな形の平面図形の面積を長方形や三角形に分けて、面積を出す(図1参照)。
「広げる」とは、
    「広げて」考える

    「広げて」考える

  • いびつな形の平面図形の面積を自分が面積を出せる形に広げて考える(図2参照)。



 
といったようなことです。この「そろえる」「分ける」「広げる」のうちどれを(もしくは複数)使えば良いかなと考えることが算数の問題を「書いて考える」スタート地点です。

「書いて考える」時のポイント(国語)

読解問題を解く際のポイントは前述しましたので、ここでは作文をする時のポイントをお伝えします。作文の場合(日記なども含む)「書いて考える」とは、いわゆる「メモ書き」に当たります。

「メモ書き」のポイントは、書く文章の長さやテーマによって多少異なりますが、基本的には、「5W1H(2H)」を基準に考えていけば、必要な情報を漏れなく書くことができます。
  • WHO(誰)→「誰が(誰と、誰に対して)したのか」など
  • WHERE(どこ)→「どこでしたのか、どこで起きたのか」など
  • WHEN(いつ)→「いつのことなのか」など
  • WHY(なぜ)→「なぜそれをしたのか、なぜそうなったのか」など
  • WHAT(何)→「何をしたのか、何があったのか」など
  • HOW(どのように)→どのようにしたのか、どれくらいしたのか(HOW MUCH)
ただし、これは、あくでも作文をするテーマ(結論)が決まっていた場合のメモ書きです。テーマ(結論)が定まっていない場合は、まずそこを考える必要がありますので注意してください。

「書いて考える」ことは一生使える

今回は、算数と国語を例に挙げて「書いて考える」ということについて話を進めてきました。この「書いて考える」習慣は、子供たちが大人になり、社会で活躍する時も活用出来るスキルです。また、相手に分かりやすく伝えるためにも必要な力となってきます。小学校低学年~中学年の余裕のある時期から是非取り組んでみてください。
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