爽やかな明るい夏の定番曲「あなたのとりこ」
夏をイメージさせる洋楽の代表曲として昔から人気のフレンチポップスです。実は歌詞の内容は直接夏に関するものではないのですが、なぜか日本では爽やかな明るい夏の定番曲として定着しました。この曲は若い世代だと2001年に大ヒットした映画『ウォーターボーイズ』(水泳部の男子高校生がシンクロナイズドスイミングに挑戦する青春活劇)の挿入曲としてよく知られていると思います。
日本で最初にヒットしたのが1972年らしく、40年前の曲が今聴いても全然古びれずおしゃれでポップな印象をずっと保っているのは驚きですが、その理由とし多くのCMに用いられ、また日本人歌手によるカバーもいろいろな方に歌われているからというのがあります。
CMではサントリーの「緑水」、キリンビールの「ホップの真実」、 スズキのエコカー、Canonの「EOS」、ANAの「新羽田ターミナル」など、どれも夏、水、明るさ、開放感が感じられるもので、こういうイメージの連続で定着した面もあるのかな、と思いました。
私自身は「The Eccentric Opera」(覚えている方はいらっしゃるでしょうか?)というオペラとテクノを融合した実力派音楽ユニットがいましたが、彼女たちが1997年にカバーした時にこの曲を初めて知ったので、最初オペラっぽいイメージの曲として印象に残っていましたが、その後『ウォーターボーイズ』を観て昔のフレンチポップスが原曲だったのか、とその時気付きました。
またこの曲は本国のフランスでは名曲といった感じではないらしく、日本では世代を越えて愛される曲として知られている、とフランス人に話すと驚かれる、といったことを聞いたことがありますが、こういった現象は面白いですし、日本人の感性に特別相性の良いメロディの曲なのかもしれません。
こういう理由で夏の海沿いのドライブにぴったりだと思いますのでおすすめします。
■曲名 『あなたのとりこ(Irresistiblement)』
■アーティスト名 シルヴィー・ヴァルタン(Sylvie Vartan)