新しい時代に必要とされる能力を育む「くらべる」図鑑
ゾウ一頭は小学生何人分?
- 生きていくために必要な知識や技能
- 思考力・判断力・表現力
- 学びに向かう力、人間性
今からご紹介する「くらべる」図鑑は、柱の一つである「思考力」を育むのに最適な図鑑です。
考えるためのスキルには「分類する」「抽象化する」「順序立てる」と様々なものがありますが、「比較する」はごく小さな子でも分かりやすい、論理的思考の第一歩と言えるでしょう。
【目次】
比べなければ分からない! 新たな視点で感性と考える力を育む図鑑
物事は、比べることでその特徴が明確になります。当たり前だと思っていたことも、ほかと比べてみて初めてその特別性に気付くことがありますよね。比較型の図鑑は、生きものの大きさや乗りものの速さから、地球・宇宙に関することまで、多くのテーマに「比べる」という方法で迫っていく図鑑です。
たとえば、小さな動物のサイズを小学生の手のひらと比較することで、子どもたちは実際に自分の手を見ながら、その小ささを体で感じることができます。
手にのせることで、大きさがより分かりやすくなる― 比べるという行為を通して子どもたちに新たな視点を提示することで、考える力を育むことができます
また、惑星のスピードと動物の走る速さを比較すると、子どもたちは、その意外性のある取り合わせに驚かされながらも、身近なものに引き付けて考えることで、より理解を深めることができるのです。
また、自由研究にも、きっかけづくり、テーマ決定、まとめ方の参考と様々なシーンで参考になります。
それでは、これから、代表的な比較型の図鑑を見てゆきましょう。
図鑑のベストセラー! 『小学館の図鑑NEO+くらべる図鑑』
従来の分類型の図鑑から脱却し、メッセージ型図鑑ブームを巻き起こしたと言われるのが、『小学館の図鑑NEO+くらべる図鑑』(現在は新版が出ています)。『小学館の図鑑NEO+くらべる図鑑』(新版)
たとえば、泳ぐスピードの速さ比べでは、小学生やクロマグロ・コウテイペンギンが、25mプールを一斉に泳ぎます。 いつも使っているプールで行われる速さ比べなら、世界最速のバショウカジキのスピードが、ぐっと身近に感じられますよね。
その他にも、樹木の高さの比較のページでは、世界で一番高いアメリカのセコイアと、大阪の通天閣、はしご車、それからシロナガスクジラまでが高速道路の走る都市を背景に同じ空間に描かれています。 紙面の迫力で子どもたちをドキドキさせて引っ張りながら、簡潔にまとめられた解説やコラムを読ませていくという作り。
子どもたちの多くがこの図鑑が大好きで、記載された世界ランキングを読んでくれたり、感想を聞かせてくれたりと、図鑑をめくりながらの会話も盛り上がります。
生き物・宇宙と地球・乗り物と建造物・世界と日本など、テーマ数は約50。テーマ型といっても図鑑として使えるよう、目次・索引・ツメ・関連ページへの矢印などもついています。
最新情報が盛り込まれた新版でも、理解が深まる工夫がそこここになされています。 「くらべることは最上級の学習だ!!」がコンセプトの『もっとくらべる図鑑』もおすすめです。
本好きのお子さんには特に人気の「読ませる」図鑑『比較大図鑑』
世界15カ国、国際共同出版されたのが『比較大図鑑』です(現在絶版。図書館等をご利用ください)。多くの国で読まれる世界ランキングのビジュアルデータブック『比較大図鑑』
レトロで繊細なイラストに、やや多めの文字情報。パッと目を引く原寸大のイラストがあるかと思えば、小さなイラストもあちこちに書き込まれており、読む楽しさがあります。
たとえばエンパイア・ステート・ビルの重さを表すのに、なんとロケットを112機も並べて描いているんです。これでもかという気合いとユーモアが感じられますよね。
見開きでおよそ35cm×54cmと大きな紙面に、自由に配置された文字やイラスト。作者が楽しんで書いたことが伝わってきます。自由研究のレポートなどを1枚で表現したいときの参考にもなるでしょう。
テーマそのものは地球や宇宙・動食物・乗り物・人間と23程度ですが、掲載されている項目は1000を超えています。目次・索引・関連ページへの案内・見出し語の英語表記などがついています。
「比べる」意味が理解できる絵本『くらべてわけてならべてみよう!』
『くらべてわけてならべてみよう!』は、「科博」と呼ばれる、日本を代表する博物館である国立科学博物館が、全面プロデュースした絵本。『くらべてわけてならべてみよう!』
「おおきさでわける」ことを知るページ。絵も、リアルだけれど親しみやすい
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入園・入学、誕生日やクリスマスプレゼントにも人気。子どもが自分でリクエストすることも多い図鑑や関連グッズです。【関連記事】