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コミック原作ドラマはいつ頃ふえたのか(2ページ目)

いつの間にか激減していたコミック原作ドラマを前回調査しました。そうなると逆にいつ頃からコミック原作が増えたのかが気になるので再び調査。そこから見えてきたドラマの構造変革とは?

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

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90年前後にドラマが大きく変わった

なぜ、92~93年頃からコミック原作ドラマが増えてきたのか? それは90年前後にドラマが大きく変わったことが関係しているのではないかと思います。

70~80年代、連続ドラマで中心だったのは大人向けや家族向けのドラマ。ヒット作が多かったのはNHK、日本テレビ、TBS。追う立場だったフジテレビは連ドラ版『北の国から』など散発的にヒットはあったもののなかなか差は縮まりません。

そこで若者層、特に若い女性にターゲットをかえるべく制作したのが88年の『君の瞳をタイホする!』『抱きしめたい!』などのトレンディドラマ。さらに90年の『東京ラブストーリー』『101回目のプロポーズ』に代表される純愛ドラマでヒットを連発しています。

 

そうなると他局もフジテレビの後追いで若者向けドラマをつくらざるを得ません。その時、モデルとなったのがフジテレビ作品の中でも、柴門ふみ原作ドラマだったのではないでしょうか。

トレンディドラマの『同・級・生』、恋愛ドラマの名作『東京ラブストーリー』、青春ドラマの『あすなろ白書』と大ヒットを連発しています。

柴門ふみドラマがモデルではないかもしれませんが、若者向けドラマを作るにはコミックを原作にするのがつくりやすい、と広がっていったのではないでしょうか。

柴門ふみ原作ドラマ

        柴門ふみ原作ドラマ


功績は大きい

こうして始まったコミック原作ドラマの時代、「原作に頼らずオリジナルで勝負しろ」との批判もありますが、視聴者や内容の幅を広げてテレビドラマがより豊かになったという功績も大きいものがあります。

今後、コミック原作ドラマはどうなっていくのか?今後も注目していきたいと思います。
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