ガラス食器が素敵なイタリアン(3ページ目)

ドルチェと器のマリアージュ

クリアなラウンドのプレートには、ひとつひとつガラス職人が手づくりしたピンクとブルー、クリアのお花があしらわれています。この可愛いプレートの上に、ガラスのカップに入ったふわふわの特製ティラミスが、盛り付けられて出てきます。ドルチェもこうしてガラスの器に盛られると、爽やかな気分になり、一層おいしくいただけます。花模様のガラスとドルチェの素敵なマリアージュです。

ドルチェについてもくわしく伺いました。ティラミスの下にはマンゴの果肉や軽く砕いたザレーティ（イタリア、ヴェネト州のビスコッティのようなお菓子）が敷き詰められています。ティラミスの上には乾燥させた極薄の甘酸っぱいマンゴのペーストを飾り、さらにその上から苦味のあるカカオの実を散らしてあります。サクサク、ふわふわ、とろりと、様々な食感と味とともに、マンゴやカカオの香しさやほんのりとした洋酒の香りまで楽しめる、パティシエによる手の込んだ繊細な味のデザートです。最後に、カフェがでてきます。

リストランテ　イル デジデリオの落ち着いた雰囲気の中で、美しいスガハラの手作りガラス食器でいただくおいしい料理。今回のランチは、本当に贅沢で心癒されるひとときでした。

■取材協力
南青山　リストランテ イル デジデリオ

■佐藤真一シェフのプロフィール
幼少の頃からプロの料理人になることを夢み、98年に渡伊。アンティーカ・オステリア・デル・ポンテ（2つ星）、リストランテ・ダル・ペスカトーレ（3つ星）、エノテーカ・ピンキオーリ（3つ星）など数々の名店で5年半にわたり修業。帰国後リストランテ山崎にてスーシェフを務め、2006年よりBBCアントワープセントラルでフランス料理にも携わった。今や、日本のイタリア料理界にはなくてはならない人物として高く評価されています。