数十年も前からあったような気がするJ-REITなどの不動産ファンドですが、その歴史は意外や意外、非常に浅いものです。今回は、不動産ファンドの歴史についてお話しましょう。

まずは、不動産投資の歴史を見てみよう!

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まずは、不動産投資の歴史を見てみよう!
不動産ファンドの歴史の前に、まずは、そもそも日本において、不動産投資といったものがいつ頃から始まったのか?といったことについて疑問を持たれませんか?

残念ながら正式な記録として残っている訳ではないのですが、江戸時代の貸家経営が、不動産投資の始まりではないかと言われています。また、この頃、貸家経営をしていた人たちは経済的に裕福な地主や商人の方々が中心であったとされています。したがって、一般庶民にとっては、「不動産」は利用するものであり、投資の対象として見られることはなかったのです。

その後、第二次世界大戦や戦後の復興を経ても、長い期間にわたって、不動産投資は、マンションやオフィスビルなどの建物を建設、または購入し、それを貸し付けることによって、賃料収入を得て、さらには、その建物を売却し、収益を得るといった方法しかありませんでした。もちろん、建物を建設または購入するには多額の資金を必要とするため、不動産投資に参加することができたのは、ほんのごく一部の方のみで、かなり敷居の高いものだったのです。

不動産ファンドが登場したのは、何と今から15年ほど前!?

しかし、それでは、不動産投資の裾野が広がらないことから、1980年代の後半に「不動産小口化商品」が登場します。度々、記事でも紹介していますが、簡単に言えば、一つの建物について、例えば、200人の方がそれぞれお金を出し合い、共同で建物の運営をし、収益もそれぞれ分け合いましょうといったものでした。私たちに目に見える形で登場した最初の不動産ファンドです。

ちょうど時代はバブル経済が真っ盛りの時期。有利な投資商品として活況を呈しましたが、残念ながらこの方法は、バブル経済の崩壊とともに、法律面における整備が完全でないことが表面化したため、あちらこちらでトラブルが起こりました。

その後、1995年4月にこのような不動産小口化商品のトラブルを防ぐために「不動産特定共同事業法」といった法律を施行し、現在、不動産小口化商品はトラブルなく至っています。

さらに、不動産投資の歴史を大きく変えたのが1998年に施行された「特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律」といった法律で、特定目的会社が業として特定資産の流動化を行う制度を確立することにより、資産の流動化が促されました。

そして、2000年には「資産の流動化に関する法律」(=資産流動化法)として改正されました。また、証券投資信託及び証券投資法人に関する法律が「投資信託及び投資法人に関する法律」に改正され、2001年に「不動産投資信託」が登場したのです。これ以後の、不動産投資信託(J-REIT)やその他の不動産ファンドの発展ぶりはみなさんご存知の通りです。

アメリカでは・・・

一方、お隣の国、アメリカでは、今から45年ほど前の1960年にREIT法が成立し、REIT(不動産投資信託)が誕生しました。そして、1963年にアメリカでのREIT第1号が登場しています。その後、一気に規模が膨れ上がるのですが、1973~1974年にかけてREITが大暴落しますが、1981年には経済回復法により多額の不動産投資が行われ、1993年のUPREIT(税的優遇措置)の導入も伴って、1992年~1997年の5年間で上場REITの時価総額が8.8倍に拡大するほど、REITブームが起こり、今日では安定的な成長を続けています。
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