名曲とキレのいいダンスで魅了する名作
『ウエスト・サイド物語』
■監督ロバート・ワイズ ジェローム・ロビンス
■主演
ナタリー・ウッド、リチャード・ベイマー、ジョージ・チャキリス
■DVD販売元
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
1961年に公開されたアメリカのミュージカル映画「ウエスト・サイド物語」。
公開されるとともに、絶大な支持を受け、その年のアカデミー賞では、作品賞、監督賞、助演男優賞(ジョージ・チャキリス)、助演女優賞(リタ・モレノ)他10部門の受賞をしています。
■あらすじ
舞台は、1950年代のニューヨークのウエストサイド。
ここでは日夜、白人系のジェット団と、プエルトリコ系のシャーク団という二つの不良グループが敵対関係にあり、衝突を繰り返していた。
ある夜、ダンスパーティーに連れて行かれたシャーク団のボス、ベルナルド(ジョージ・チャキリス)の妹マリアと、ジェット団のボス、リフの親友であるトニー(リチャード・ベイマー)はお互いに一目惚れしてしまう。
しかし、ジェット団とシャーク団の間で、最悪の衝突が起こり、ついにベルナルドはリフを殺し、トニーは親友の敵としてベルナルドを殺してしまう……
■おすすめの理由
アメリカの不良少年版の、ロミオとジュリエットです。
最初、子供の頃に見た時に、強烈に心に残ったのが、指を慣らしながら集まってくる不良集団達が、いきなりダンスを始めるシーン。
軽快なステップで踊る、ジョージ・チャキリスがかっこ良かったのが印象的でした。
そして、プエルトリコのチームのダンスが情熱的で魅了されます。
とにかく名曲ときれのいいダンスの連続。
切ない恋心が込められた美しいメロディーが心に残る「マリア」、群舞が華やかだった「アメリカ」、マリアとトニーが非常階段で密会し、二人で思いを伝え合う名曲「TONIGHT」は、何度聞いてもラブストーリーの最高の曲です。
この二人のシーンは、二人を待ち構えている悲劇を知っているせいか、つかの間の最高のひと時という感じで、何度観てもじ~んとします。
戦争によって引き裂かれる悲恋のストーリーもそうですが、愚かな男達の争いにより、本来なら結ばれるはずの二人の運命が狂ってしまう……切なさもあって、心に残るいい映画だと思います。