満ち足りた生活を送るセブリーヌに起こる事件
■作品名昼顔
■監督
ルイス・ブニュエル
■主演
カトリーヌ・ドヌーヴ
■DVD販売元
紀伊國屋書店
ミュージカル映画「シェルブールの雨傘」で、世界的なスターとなったフランスの女優、カトリーヌ・ドヌーヴが主演の映画「昼顔」。
1967年に公開されたフランスとイタリアの合作映画で、監督はルイス・ブニュエル監督。
「昼顔」で、ヴェチア国際映画祭で金獅子賞を受賞しています。
「昼顔」はフランス語でBelle de jour、日中の美女の意味。その名前の通り、夜と昼と異なる顔を見せる人妻を、カトリーヌ・ドヌーヴが演じています。
■あらすじ
仲の良い夫婦であるセブリーヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)と、ピエール(ジャン・ソレル)。
心から愛し合っている二人なのに、時々セブリーヌは、幼い頃に卑しい男に抱きすくめられた経験を思い出し、ピエールにムチで責められたり、卑しい男にレイプされるという妄想をしてしまう。
そんな時に友人から聞いた、良家の主婦達による売春の話。
どうしようもなく気持が惹かれ、彼女は「昼顔」という名前で売春を始める。
夜は貞淑な妻、昼は売春婦という二つの顔を持ち、満ち足りた生活を送るセブリーヌにある事件が起り……
■おすすめの理由
売春婦役とは言っても、セミヌードすらないのですが、快楽にひと時身を任せた後の恍惚としたカトリーヌ・ドヌーヴは、インモラルな色気が漂い、とても美しい。
上品な奥様にしか見えないのに、マゾヒスティックな欲望が内心では渦巻いている清楚さと妖艶さの両方を持つドヌーヴが、この映画の見所でしょう。
辛い出来事で、本当の愛をやっと手にすることができたセブリーヌ……
それとも、二人の愛はこれでやっと確実なものになったのだろうか……と思うかは観る人によって分かれそう。
イヴ・サンローランのデザインした衣装をまとう、ドヌーブの美しさはハンパではない美しさです。
街並や、インテリア、ファッションもとてもきれいで、改めて古いフランス映画の良さを感じました。