本当に鳥に襲われているような恐怖感が満載の作品
■作品名鳥
■監督
アルフレッド・ヒッチコック
■主演
ロッド・テイラー、ティッピ・ヘドレン
■DVD/Blu-ray発売元
ジェネオン・ユニバーサル
■おすすめの理由
“サスペンスの神”と讃えられながら、生涯ただの1度もアカデミー賞を受賞できなかった無冠の帝王アルフレッド・ヒッチコック。
現在アンソニー・ホプキンスとヘレン・ミレンという二大アカデミー賞俳優が主演している、ヒッチコックと彼を支え続けた妻アルマの映画が絶賛上映中なので、ヒッチコック映画に興味を持つ人も増えるのではないでしょうか。
『鳥』はサイコ・スリラーというジャンルを切り開いた大ヒット作『サイコ』の次に作られた動物パニック映画の元祖とも言うべき作品。
初めて見たのはまだ子供の頃で、詳しいストーリーまでは覚えられなかったものの、鳥が何の前触れもなく人々を襲う様は子供心にも強烈に記憶に残り、しばらくは鳥を見るたびに映画のことを思い出して、今この鳥が襲ってきたらどうしようと考え、ちょっと怖かったものです。
大人になってから再度『鳥』を見る機会があったのですが、子供のときに植えつけられた恐怖は全く色褪せることなく、何十年も前の作品とは思えないほど斬新で、現在でも通用する際立った演出手腕にはただただ感服。
そもそも鳥が集団で人間を襲うシーンはどうやって撮影したのだろうとすごく不思議です。今ならCGを駆使して幾らでも本物そっくりな映像を撮れますが、当時はそんな技術はないですからね。
にも関わらず、あの迫力。本当に鳥に襲われているようなドキドキ感、緊迫感、恐怖感満載のリアリティ溢れる映像。やはりヒッチコックは凄いです。
映画化効果で今月初Blu-ray化もされたことですし、ぜひ自宅でヒッチコックの世界にどっぷりと浸ってください。最後の最後まで必見ですよ!