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日本株ファンドの過去6カ月の騰落率を調べてみた

2013年に入ってから日経平均株価の上昇率は、先進国の中では断トツのトップを快走しています。年末までの快走を期待したいところですが、株価がかなり上昇していることから、ここからの個別株投資は難しくなるかもしれません。そこで、投資信託を活用することになりますが、アベノミクス相場が始まって早半年。日本株ファンドの運用成績を調べてみることにしましょう。

深野 康彦

執筆者:深野 康彦

お金の悩みに答えるマネープランクリニックガイド

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日経平均株価の上昇率を大幅に上回る

好成績の日本株ファンドは?

好成績の日本株ファンドは?

アベノミクスラリーとも称される日本株の上昇は、2013年11月16日の衆議院の解散から始まりました。日経平均株価の上昇率は7割強にも達していることから、世界の投資家の視線が日本株に集まっています。短期売買を得意とするヘッジファンドの他に、長期運用を行う海外の年金資金も日本株に流入していると噂されていることから、調整はあるにしても、息の長い上昇相場となりそうです。

しかしながら約8割も株価が上昇してしまうと、これまでのように収益を確保するのが難しくなると言えそうです。銘柄選択に自信のない人は、アクティブ型の投資信託を活用するのも一つの手と考えられますが、アクティブ型の投資信託の運用成績は玉石混淆と言われます。

アベノミクスラリーとは期間が異なるものの、2013年4月末を基準とした過去6カ月のアクティブ運用の日本株ファンドの運用成績を調べて見ることにしました。 純資産総額が小さいファンドだと繰り上げ償還のリスクが内在することから、純資産総額を50億円以上で絞らせていただきました。

話が少しそれてしまいますが、純資産総額50億円で線を引かず、またETFを含めた場合の騰落率第1位は「JASDAQ-TOP20上場投信」というETFです。4月末基準の過去6月の騰落率は、なんと451.25%という驚異的な収益率です。

同ETFは、JASDAQ市場を代表とする20銘柄で構成された株価指数「JASDAQ-TOP20」に連動する投資成果を目指しています。建て前上は20銘柄に連動となっていますが、4月末現在、「パズル&ドラゴンズ」というモバイルゲームが大ヒットしている「ガンホー・オンライン・エンターテインメント」が指数に占める割合が72.74%もあります。実質、ガンホー・オンライン・エンターテインメントの株価に連動する(集中投資)ETFになっているため、同株式の高騰に乗ったのが要因と言えます。

話がそれてしまいましたが本題に戻せば、日本株ファンドのアクティブ型で栄えある第1位となったのは、騰落率134.19%、JPモルガン・アセット・マネジメントが運用する「JPMザ・ジャパン」でした。第2位も同運用会社の「JFジャパン・ディスカバリー・ファンド」で騰落率は132.88%でした。4月末を基準とした過去6カ月の日経平均株価の騰落率が約55%ですから、両ファンドの騰落率は、日経平均株価を2倍以上も上回っているのです。

残念なのは、両ファンド共に2013年5月23日現在、新規募集が停止されていることです。今後も好成績が続くとしたら、既に保有している投資家、あるいは積立投資を続けられている投資家しかその恩恵にあずかることはできないのです。

上位ファンドのほとんどが新規募集停止状態

騰落率の上位2ファンドが新規募集停止なっていると述べましたが、騰落率トップ10のファンドの内、実に7本も新規募集が停止されているのです。ファンド名と騰落率を一応列挙しておくと、3位はDIAMアセットマネジメントの「DIAM新興市場日本株ファンド」で騰落率は132.66%。5位は国際投信投資顧問の「成長株ジャパン・オープン」で同122.79%。6位は日興アセットマネジメント「日興中小型グロース・ファンド」で同115.72%。9位が日興アセットマネジメント「日興グローイング・ベンチャーファンド」で騰落率は97.96%。10位が明治安田アセットマネジメント「小型株ファンド」で騰落率は97.46%でした。

4位のJPモルガン・アセット・マネジメント「JPM・E-フロンティア・オープン」で騰落率132.14%。7位のSBIアセットマネジメント「SBI小型成長株ファンド・ジェイクール」で同107.61%。8位の野村アセットマネジメント「レインボーファンド(情報エレクトロニクスファンド)」で同98.28%は購入が可能となっています。

中でも4位のJPモルガン・アセット・マネジメント「JPM・E-フロンティア・オープン」は、JPMザ・ジャパン、JFジャパン・ディスカバリー・ファンドと3兄弟のように似通っているファンドです。信託金の上限は3000億円に対して、純資産総額130億円弱(2013年5月23日現在)。かなり余裕があることから、今後注目していきたいアクティブ運用の日本株ファンドといえるでしょう。

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