一戸建ての売却/一戸建ての売却の基礎知識

築年数が経過した一戸建ての売却方法(2ページ目)

築年数が20年、30年と経過した一戸建てが増えています。東京においても老朽化した一戸建てが増えており空き家問題となっています。使っていなかった一戸建てを解体する人も多いようです。築年数が経過した一戸建ては売却することが出来ないのでしょうか。また売却時にどのようなことに気をつけておくべきなのでしょうか。売り手が知っておくべきことについて解説します。

風戸 裕樹

執筆者:風戸 裕樹

不動産売却・査定ガイド


瑕疵担保責任を確認しましょう

築年数が経過した一戸建てで一番注意したいポイントは、瑕疵担保責任です。瑕疵担保責任とは売り手が気づいていない問題(瑕疵)について、買い手に引き渡した後にも責任を負うというものです。一般的な契約書では、瑕疵担保責任を負う期間は2ヶ月もしくは3ヶ月と定められています。一戸建ての取引においては、通常「シロアリの被害」、「建物を支える部分の木部の腐食」、「雨漏り」、「給排水管等の故障」について負うものとされています。

マンションと異なり一戸建ての場合、共用部が無いため、故障のすべてについて売り手が負担する必要があります。直すために多額の費用が発生する可能性もあるので注意が必要です。また、買い手が生活出来ないくらいのトラブルがあると、住むことが出来ないなどとして買い手から訴訟になるケースもあります。

そのため、瑕疵担保責任の内容については慎重に確認しましょう。売り手の仲介会社が買い手との間の交渉で瑕疵担保責任をなくすよう要請することもあります。しかし瑕疵担保免責にすることで買い手も不安になることがありますし、まれに売り手が瑕疵を知っていながら伝えなかった場合は瑕疵という考えはなくなり、売り手に責任が及ぶことも考えられます。

このように、設備が利用できるか否かに限らず築年数が経過している一戸建てについては、プロによるインスペクションを事前に行うことが望ましいのです。

築年数が経過した一戸建ての買い手とは

マンション同様、一戸建てをリノベーションして使いたい、という買い手もいます。古民家再生によって築百年近い建物を再生利用することもあります。大きな一戸建てであればシェアハウスに改装して貸したいという人もいます。取り壊して新しいものを建築するよりも、今までの一戸建ての良さを取り入れて利用したいという人がいることを覚えておきましょう。

一戸建てが建ち並ぶ住宅街

一戸建てが建ち並ぶ住宅街

また、一戸建てが立ち並ぶ地域は、通常一戸建てが建ち並ぶ住宅街です。一戸建ての買い手が隣地所有者になるケースも多いです。そのため、売却の依頼を受けた仲介会社は、必ずといっていいほど隣地所有者に「買いませんか」とお話をします。まれに、ご近所さんに売却を知られたくないという人もいますので、仲介会社が行う広告方法については必ず確認をしましょう。

既存の建物が活かせない場合

建物が傾いている、設備をすべて入れ替えるよりも建て替えを行った方が低価格で建築できるといった場合、買い手は既存の建物を解体し建て替える前提で購入することになります。この場合、売り手が事前に解体をする必要はありません。まれに、既存の建物を使いたいという買い手もいますので、買い手が解体を行う想定で現状のままで売りに出します。ちなみに、解体費用は建物面積や構造にもよりますが一般的な一戸建てで150万~200万円程度です。買い手が解体を行う場合は、解体費用を売り手に負担して欲しいと交渉してくることもありますが、買い手が不当に高い解体費用を求めてくれば、売り手で解体をして更地で引き渡せばよいのです。売り手の仲介会社経由で事前に解体についての複数見積を取得しておくとよいでしょう。

このように、築年数が経過した一戸建ての売却には売り手にとって多くのリスクがあります。売り手が不利になりそうなリスクを仲介会社に確認をしておきましょう。また可能であれば事前にインスペクションを行い、売り手の瑕疵担保責任でのトラブルにならないようにしておくことが望ましいです。また、築年数が経過した建物は価値がないというわけではありません。昨今のトレンドを踏まえて、建物に価値を見出してくれる買い手に出会える売却活動もあるということも知っておきましょう。
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