究極の空室対策は「空室の予防」です
空室対策、といえば、発生してしまった空室を埋める努力や方法ばかりのことを指すかのようですが、実は、もっと大切なことがあるのです。それは「空室予防」です。
空室を埋める対策よりも、「空きを出さない!」対策がものすごく重要です。まず考えられるのは、効果的なリフォームですが、お金をかければいいということではありません。ポイントを抑えたセンスの良いリフォームを考えましょう。また、キッチン・バス・トイレ・洗濯機置き場などの水周りは最重要ポイントです。大家さんの「まだ使える」は通用しません。入居者には、「古くて嫌だ!」となります。
入居者の目線に立てる大家さんは、シャワーの取っ手や蛇口にサビが出ていたら、すぐに新しいピカピカのものに取り替えます。大きな投資ではありません。
リフォームや設備に手をつける前に、普段からの清掃と美化は当たり前のことです。本当に、本当に、基本です。空室が埋まるまでは一日おきに見に行って清掃していただきたいくらいです。
先日、空室が埋まらない物件を見てきましたが、驚いたことにハエが6匹もキッチンのシンクの中で死んでいました。若い女性オーナーさんが、「キャー」と言っていましたが、たぶん見に来てくれた入居希望者も「キャー」だったに違いありません。
また、競合物件をご自身の目でリサーチして、適正な賃料相場を把握することと、やはり、やる気のある意欲的な不動産会社を選定して密接なコミュニケーションを保つことも大切です。
前回でも、シュークリーム作戦を紹介しましたが、大家さんが不動産会社を呼び付けるなんてことはご法度だと思います。お饅頭でも、シュークリームでもいいので手土産を持って、明日コミュニケーションをとりに行ってください。
このように賃貸住宅経営は不労所得ではありません。空室予防のために普段の努力・知恵と工夫、そして上手な人付き合いが、生じてしまった空室を迅速に埋めることになり、また、ご縁があった優良入居者を長く繋ぎ止めることにも深くつながっていることに、皆さん、お気づきでしょうか?
次は「癒し」が伝わると、入居者は部屋を出ていかないをご紹介します。