ワースト1/「勉強しなさい!」
子どもにとって最悪な親の言葉、毎年不動のワースト1です。つい「勉強しなさい」と言いたくなってしまう気持ち、わかります。でも、この言葉、子どもに向ける最悪の言葉なんです。すべての子どもは勉強は大事だということはわかっています。わかっているけれど、なかなか実行に移せない。大人の禁煙やダイエットと似ています。勉強をしないと学校の授業がわからなくなる、受験に合格できなくなる、自分の将来が厳しくなる。そういうことを子どもも、わかってはいるのです。わかっているけど、すぐに実行に移せないので、やる気を充電する。少しずつ充電しているのです。そんな姿が大人から見ればだらだらしていてヤキモキさせるのですね。そしてついつい「勉強しなさい!」と言ってしまうわけです。言ってしまったら最後、せっかく子どもが少しずつ溜めていた「やる気充電」が一気に放電されてしまいます。だから子どもはそんなときこう言います。「今からやろうと思っていたんだよ。でも、もうやる気がなくなった!」
「勉強しなさい!」と言うのは仕事において上司と部下の関係でいえば、上司が部下に「仕事しろ!」と怒鳴っているようなものです。今どきそんな上司はなかなかいないですよね。すこし気のきく上司であれば、「どうだ、仕事に集中できないようだけど、何か困ったことがあったのか」と言います。子どもに対しても同じです。前ページでお伝えしたように、「勉強する気になれそう?」と気持ちを聞くことで子どもは反発しなくなります。そうして勉強する気を妨げることがあれば、解決策を親子で一緒に考えるのです。そうすると良い親子関係を保ちつつ、お子さんの学習サポートができますよ。試してみてくださいね。