行政書士試験/行政書士のキャリア・開業

資格取得後の独立体験記 第1回「開業への道」(2ページ目)

開業してから10年が経とうとしています。様々な問題に直面し、どのような思考過程を経て行動してきたかなどを中心に、この10年の紆余曲折を記していきたいと思います。受験生、開業を目指す方や、行政書士に興味を持っている方々にご興味を持って頂けたら幸いです。

山本 直哉

執筆者:山本 直哉

行政書士ガイド


「本人確認証」欲しさに開業申請

念願の講師活動が始まりました。予習と授業で忙殺されていましたが、半年近くして少し余裕も出てきました。そのとき、ふとあることに気付きました。本人確認証がありません。私は運転免許証もパスポートも持っていませんでした。

そのとき、たまたま30万円が手に入りました。30万円あれば、自動車教習場に通って運転免許を取得できますし、行政書士登録もできます。迷ったのですが、行政書士会員証は、職業付の本人確認証になると考えて行政書士登録をしました(登録後、銀行で会員証を提示して絶句するのですが、行政書士会会員証は公益法人日本行政書士会連合会の証明書であり、官公庁の証明書ではないため、公的な本人確認証にはなりません)。

どんな仕事をするかなどのプランはほとんどないまま開業を決めたのです。何という安直さでしょう、何という状況判断の誤りでしょう。当然、その報いを開業後受けることになります。

看護と開業

当時、私は、勉強や講師をしながら、都内の病院で闘病生活をおくる身内の療養看護をしていました。闘病の付添、居宅の管理や雑務などをしていたのです。このような事情もあり、時間的余裕のある非常勤講師として採用してもらいました。

開業するにせよ療養看護に支障をきたす訳にはいきません。そこで、看護と開業を両立させる必要がありました。たまたま読んでいた行政書士開業本の影響を受けて、「インターネット上での開業」することに決めました。そうしなければ、療養看護、講師、開業をこなすことはできませんでした。ホームページで集客して、連絡のやりとりはメールで行い、時間をなるべく節約しなければならなかったのです。他に方法はありませんでした。

直面した大きな課題

しかし、インターネット上で開業するにあたって大きな課題がありました。私はコンピューターに疎く、ブラインドタッチができるくらいの状態に過ぎませんでした。ホームページを作成したことすらありませんでした。ここから独学で、「インターネット上での開業」を模索する日々が幕を開けるのです。
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