下方が重くなる設計がやや弱点……
本体の重さに対してスタンドが軽すぎる…本体をスタンドに戻す時にやや動いてしまうのが気になる
若干気になるのは、掃除機自体の重さ。本体3.0kgは、数値的に決して重いというレベルではありませんが、モーター部分含め下方に重心があるため、先端のノズル部分を持ち上げようとしても、女性の力では片手で持ち上げるのが不可能です。床を転がしている時は安定していて走行性も良いのですが、和室の敷居や床材の段差を乗り越えようとすると、両手で持ち上げることになります。日本の住宅は段差がある家が多いので、もう少し軽量にした方が使いやすいと感じました。
一方、充電スタンドは軽すぎるせいか、本体をスタンドに戻そうとすると、スタンドの方が逃げてしまいがち。もう少しどっしり重さがある方が、さっと戻しやすかったのでは?と思いました。
手がかからないシンプル設計でお手入れはラク
上左:ダストカップを取り外したところ/上右:ダストカップとフィルターが納まっている順番/下左:フィルター2種/下右:中央のオレンジ色の突起を引っ張るとジャバラのフィルターのチリ落としが可能
お手入れは、ダストボックスのゴミを捨てることと、内部のフィルターを定期的に洗うこと。フィルターは2重構造になっていて、外側のフィルターを外すと、ジャバラのフィルターが出てきます。このジャバラフィルターは、中央の突起をつまむとフィルター部分が縮み、手を離すと“パンッ”と戻るという構造。ゴミ捨てをする際につまみを引っ張れば、ホコリをそこそこ振り落とすことができるのは便利そうです。お手入れは比較的楽なタイプと言えるでしょう。
男好きするハードでスタイリッシュな印象
スラリとした立ち姿と工具のようなハードな印象が男ゴコロをくすぐる
今回の新モデルは、このデザインも大きなPRポイントのひとつ。敢えてバッテリーを表面に見せることで、パワフルな印象を演出しています。弟分というとおり、かなりメカっぽいハードなデザインで、工具のような強さを感じます。生活感が無いハードなインテリアの玄関などにあったら、かなり映えるデザインだと言えるでしょう。ちなみに、発表会会場の様子を見ていると、男性ウケはとても良かったようですが、どちらかと言うと女性は意見が分かれるところ。購入時には、奥様の意見も聞くとイイかもしれませんね。
デザインにビビッときたら、買ってもOKタイプ!
発売時の想定市場価格は4.5万円程度とのことで、コードレスとしては高額の部類です。パワフルな集じん力や60分連続運転のパワーなど、基本性能は満足のいくレベル。ただし、従来の「ergorapido」シリーズが2WAYでハンディクリーナーになるのに対し、この新モデルはフロアのみなど機能的には踏襲していない部分もあります。機能や使い勝手を追求する現実派よりは、デザイン重視のロマン派におすすめしたい製品です。