住宅や土地の見学をするとき、つい見落としがちになるのがゴミ置き場やゴミ集積場所のことではないでしょうか。売買契約が終わり、いざ入居してから「我が家の前がゴミ置き場だった」と気付いても、容易に解消できる問題ではありません。
契約の前の段階において、自分の目で見て、しっかりと確認しておくことが大切です。
ゴミ集積場所に看板などが掲げられ、現地を見ればすぐに気付くケースもありますが、ゴミ収集の指定曜日やその時間帯でなければ分からない場合もあるでしょう。
ゴミ置き場やゴミ集積場所は、近隣相互の助け合いで成り立つものであり、自分の敷地前がゴミ集積場所になっても、気持ち良く引き受けたいもの……などと綺麗ごとを言ってみても、やはりそれは避けたいのがたいていの人の本音でしょう。
そのぶん、ゴミ集積場所を引き受けてくれている人に対しては感謝をし、清掃なども積極的に協力したいものですが、ゴミ出しのルールを守れない人が少なからずいるのも現実です。
ルールを守れない人が多いゴミ集積場所はだいたい決まっているような感じもしますが、何よりも困るのは生ゴミが散乱することです。たいていはカラスのしわざですが、ネットを被せただけでは簡単にゴミを引き出してしまう場合も少なくありません。
カラス対策としてネットを張ったゴミボックスを置いている例もありますが、狭い生活道路などでは通行の妨げになるため、これに類するものを置くことができないケースもあるでしょう。
ところで、ゴミ置き場、ゴミ集積場所の設置基準や決め方は、それぞれの自治体や町内会、自治会などによって異なります。一定の広さや戸数を超える開発分譲地では、その一角に専用のゴミ置き場が設けられることも多くなります。
数区画以上の建売分譲地などにおけるゴミ置き場は、敷地全体の計画図面を見ることで事前に分かる場合もあります。
一方で、下図のような開発分譲地では、公道に面したAまたはBのどちらかの敷地の前が専用のゴミ置き場に指定されることもあります。割高の角地を購入して、さらに自宅前がゴミ置き場になれば、割り切れない感情が残るかもしれません。
購入を決める前に、ゴミ置き場の設置場所などについてしっかり確認をすることが大切です。
価格の高い区画の前がゴミ置き場になる?
また、一般の住宅地では1年交代など持ち回りでゴミ集積場所を移動させているケースもあります。町内会や自治会の取り決めによって異なりますから、その内容についても購入前に確認しておくべきです。
道路などの条件や周囲の状況によっては、ゴミ集積場所が特定の位置に固定されてしまう場合もあるでしょう。
マンションの場合には、扉などで区画された専用のゴミ置き場があれば、ゴミ出しの曜日や時間は比較的、融通がききます。もちろん、管理組合が定めたルールに従わなければなりませんが、収集日に管理員さんがゴミをまとめて出してくれることも多いでしょう。
夫婦ともに夜遅い仕事で、普段の午前中は寝ていることの多い生活なら、このようなマンションのほうが便利です。
しかし、ゴミ置き場が道路に面して露出した状態のマンションも少なからずあります。このような場合には、一般の一戸建て住宅で暮らすのと同様に、決められた曜日、時間帯にきちんとゴミ出しをするようにしなければなりません。
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