ホームページ作成/表示・非表示の切替 (HTML,CSS,JavaScript)

簡単なドロップダウンメニューの作り方(jQuery活用編)

わずか9行のjQueryソースで、ウェブサイトのメニューバーにドロップダウンメニュー機能を加える方法を解説。ul+li要素で作るリスト形式のHTMLを、メニューらしく見えるようCSSで装飾し、JavaScript(jQuery)を使ってサブメニューの開閉を制御するだけで、簡単に「マウスに合わせて自動でサブメニューが展開、メニュー外のどこかをクリックすると消える」という使いやすいドロップダウンメニューが作れます。

西村 文宏

執筆者:西村 文宏

ホームページ作成ガイド

ドロップダウンメニューとは? サブメニューが出るナビゲーション

ドロップダウンメニューとは、メインメニュー項目がクリックされた際に、その直下にサブメニュー項目が展開されるナビゲーション機能のことです。様々なソフトウェアのメインメニューとしても使われており、とても一般的なUI(ユーザ・インターフェイス)だと言えるでしょう。

ドロップダウンメニューは、様々なソフトウェアのメインメニューとして使われる一般的な機能

ドロップダウンメニューは、様々なソフトウェアのメインメニューとして使われる一般的な機能


このようなサブメニューが展開されるドロップダウンメニューは、ウェブサイトにメニューバーを掲載する際にも採用すれば、分かりやすくて扱いやすいナビゲーションとして機能します。


 

多くのウェブサイト上でも活用されているドロップダウンメニュー

メニュー項目の上にマウスを載せるだけでサブメニューが現れるドロップダウンメニューがあると、ウェブサイト内のコーナーやページに効率良くアクセスできます。ページ数の多いウェブサイトでは特に、サイト構造の把握や、必要な情報へのショートカット手段としても便利に活用できるでしょう。

規模の大きなサイトでよく使われているドロップダウンメニュー

規模の大きなサイトでよく使われているドロップダウンメニューの例



 

マウスの動きに連動するドロップダウンメニューには不便さもある

メニュー項目の上にマウスが載った際にサブメニューを展開し、メニュー項目の上からマウスが外れたらサブメニューを消す、というだけの動作なら、わざわざJavaScriptを使うまでもなくHTML+CSSだけで作れます。その方法は記事「ドロップダウンメニューをHTML+CSSだけで作る方法」で解説しました。

スクリプトを使わずに、HTML+CSSだけでドロップダウンメニューを作る方法もある

スクリプトを使わずに、HTML+CSSだけでドロップダウンメニューを作る方法もある


しかしこの方法だと、メニュー項目からほんの一瞬でもマウスポインタが外れてしまうだけで、サブメニュー項目が自動で閉じてしまいます。マウスの軽微な誤操作で意図せずサブメニューが消えてしまうと、利用者はストレスを感じるかもしれません。

勝手には消えない、使いやすいドロップダウンメニューを作る

そこでお勧めなのが、以下のような3つの動作で使えるドロップダウンメニューです。

  • メニュー項目の上にマウスが載ると、サブメニューが自動で開く
  • メニュー項目の上からマウスが外れても、サブメニューはそのまま残る
  • ウェブ上のどこか(メニュー領域外など)がクリックされたらサブメニューが消える

これなら、ユーザがマウス操作をミスしてもサブメニューが勝手に消えることはないため、使いやすさを損なわずに済みます。その上で、マウス操作に合わせてサブメニューがすぐに表示される便利さは維持できています。このような動作はHTML+CSSだけでは作れませんから、スクリプトを併用する必要があります。


 

jQueryで、使いやすい多段ドロップダウンメニューを簡単に作成

上記のような動作のドロップダウンメニューは、JavaScriptを活用することで作れます。
  • メニュー項目にマウスが載ったら対応するサブメニューを表示
  • ページ内のどこかがクリックされたらサブメニューを閉じる
という処理は、JavaScriptの有名ライブラリであるjQueryを使うと、短いソースだけで簡単に実現できます。

jQueryで簡単に作成できる

jQueryで簡単に作成できる

今回は、jQueryを活用してウェブ上のメニューバーに使いやすいドロップダウンメニュー機能を加える方法をご紹介いたします。


 
作成するドロップダウンメニューの表示例
本記事で作成するドロップダウンメニューは下図のような感じです。サンプルページも用意していますので、お使いのブラウザで動作を試してみて下さい。
jQueryを使ったドロップダウンメニューのサンプルページ(多段)

jQueryを活用して作るドロップダウンメニューのサンプル(多階層)

jQueryを活用して作るドロップダウンメニューのサンプル(多階層)


メニューバー上の各項目にマウスを載せるだけで自動的にサブメニューが開きます。3階層以上の大規模なメニュー構造でも動作します。

マウスをメニューの範囲外に移動させても、サブメニューが勝手に閉じてしまうことはなく、下図のように残り続けます。一度開いたサブメニューは、他のサブメニューが開かれるか、またはユーザがページ内のどこかをクリックした際に閉じられます。

メニュー項目が表示されている範囲からマウスが外れても、サブメニューは勝手には閉じないため使いやすい

メニュー項目が表示されている範囲からマウスが外れても、サブメニューは勝手には閉じないため使いやすい


このような使いやすいドロップダウンメニューも、jQueryを活用すれば簡単に作れます。記述する必要のあるJavaScriptソースは、わずか9行です。


 

今回作成するドロップダウンメニューの作り方の特徴

HTMLの「リスト」を、プルダウンメニューに見えるようCSSで装飾

HTMLの「リスト」を、プルダウンメニューに見えるようCSSで装飾

ドロップダウンメニューを構成するHTMLソースは、ul要素とli要素を使ったリストの形式で作ります。さらにCSSを使って装飾し、最後にJavaScript(jQuery)を使って動作させます。

JavaScriptが機能しない環境では、サブメニューのないシンプルなメニューバーとして表示されます。単にサブメニューが現れないだけであり、表示が崩れるようなことはありませんから安心して活用できます。


 
備考:名称はドロップダウンメニュー? それともプルダウンメニュー?
ドロップダウンメニューは、プルダウンメニューと呼ばれることもあります。しかし、ウェブ上でプルダウンメニューと言うと、下図のように矢印[▼]部分をクリックすることで下方向にリストが展開される、項目選択用のUIを指す場合が多そうです。このプルダウンメニューは、セレクトボックスとも呼ばれます。

プルダウンメニューを作るHTMLとその表示例 (都道府県名の選択リスト)

プルダウンメニューを作るHTMLとその表示例 (都道府県名の選択リスト)


本記事では、このプルダウンメニューとは区別して「ドロップダウンメニュー」という名称で表記しています。


 

jQueryを使って、使いやすいドロップダウンメニューを作る方法

それでは、ドロップダウンメニューの作り方を順に見ていきましょう。ベースのHTMLソースを書き、CSSで装飾し、ドロップダウンメニューとして機能するJavaScriptを記述するだけです。

【この記事の目次】
1. ドロップダウンメニュー用のHTMLソースを記述する (p.2)
2. ドロップダウンメニューらしく見せるCSSソースを記述する (p.3)
3. jQueryを使ってドロップダウンメニューとして機能するスクリプトを記述する (p.4)
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