おすすめカースピーカー徹底比較で「良い音を楽しむ」(2ページ目)

フラッグシップでも取付けが手軽なトレードインタイプ

次に紹介するのは、ケンウッドのKFC-XS1700（38,850円）。アルパインのSTE-G170S同様、17センチ・セパレート2ウェイ方式のスピーカーだが、価格は倍以上。ウーファーのフレームは、剛性の高いアルミダイキャスト製だし、振動板はグラスファイバー。磁石は、小型でも協力な磁力を発生するネオジウムだし、トゥイーターは可動機構のあるトゥイータースタンド付き。あらゆる部分にコストがかかっているので、納得できる価格といえる。
音を聴いたデモカーは、プジョーの3008。輸入車の場合、簡単にスピーカーをトレードインできるキットの用意が少ないため、このクルマにはオリジナルのバッフルボードを制作してKFC-XS1700のウーファー部を組み込んで切る。ちなみにケンウッドでは、国産車に手軽に装着でき、なおかつスピーカーの性能をフルに引き出す高音質ハイブリッドブラケットを4モデル用意。4モデル合計で、259車種（2012年10月調査時点）に対応する。

キレのいい軽快なサウンドが魅力

このスピーカーの特徴は、音のキレの良さだ。実に小気味よく、音楽を再生してくれる。そのぶん、低音もやや軽い感じで、重みのある低音が欲しい人には物足りないかもしれないが、そこはパワードサブウーファーなどの追加で補うことができるので良しとしたい。

実は試聴する前、ケンウッドのスピーカーには「華やかな音」という思い込みがあった。かつて何度か試聴したケンウッドのスピーカーは、そんな傾向があったのも事実である。ところが、このスピーカーは高域の硬さがなく、実に耳あたりのいい音がする。なおかつ、スッキリとヌケていて通りのいい音だ。組み合わせた彩速ナビ・MDV-Z700もドラッグ＆フリック、ピンチイン＆アウトなど、スマートフォンのような指使いで快適な操作ができる。その操作レスポンスも実にスピーディ。その操作感に通じるレスポンスのいい音は、お似合いのカップルという感じである。