輸入車/注目の輸入車試乗レポート

“カタチが好き”だからミニ ペースマン

ミニ クロスオーバーをベースに、スタイルコンシャスに仕立てられた2ドアクーぺが登場した。オシャレなパーソナルカー、選ぶ理由はズバリ“カタチが好きだから”。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

基本的に“ナカミはまんま”クロスオーバー

ミニペースマン

2月に国内でも発表された“スポーツ・アクティビティ・クーぺ”。ボディサイズは全長4120mm×全幅1785mm×全高1530mm、ホイールベースは2595mm(クーパーS)


ミニクロスオーバー

2011年に登場した4ドアモデルのクロスオーバー。ミニとしては最も大きなモデルとなる

ますます増殖中、のミニ・ファミリィ。これ以上、調子に乗られても困ってしまう(数えるのが大変になるじゃないか)ので、“何番目の~”なんてフレーズ、もう使わないでおこう。とにかく、“でっかいミニ”のクロスオーバー(本国名カントリーマン)をベースに2ドアクーペとしたモデル、ペースマンの登場だ。

基本的に、ナカミはまんまクロスオーバー・4シーターだと考えていい。ただし、ペースマンのキャラクターを考えて、ベーシックグレードのONEは設定されない。つまり、クーパー以上(クーパーS、クーパーSオール4、JCW)という、いかにもスペシャルなラインナップとした。

スペシャリティカー(もう死語か?? )、ということは、デザインが、全て。気に入るか、気に入らないか。実用性でいえばクロスオーバーが断然上、乗り味だってほぼ変わらず上々で、しかもアチラには安いグレードまであったわけだから、あえてペースマンを選ぶ理由は、“カタチが好きだから”以外にないはず。
ミニペースマン

1.6リッターエンジンのクーパー(6MT 312万円/6AT 325万円)、1.6リッターターボのクーパーS(6MT 362万円/6AT 375万円)と4WDのクーパーS ALL4(6MT 383万円/6AT 396万円)をラインナップ。ハイパフォーマンスモデルのジョン・クーパー・ワークス(6MT 453万円/6AT 466万円)も追加設定されている


ルーフが後方に向かって下がっている。けっこうな下り坂。反対に、ボディサイドのショルダーラインは力強く上がっていく。さらにリアセクションサイドが、中央に向かってかなり絞り込まれた。だから、全体的にみて、軽快どころか敏捷なイメージである。

後からの眺めに“異変”を感じた方は、そうとうなミニマニアである。「だって、ほら、ライトが……」。そう、リアコンビライトが横長になった。しかも、PACEMANとモデル名まで入っている。いずれもミニ初のデキゴト。車体を低くワイドに見せるための工夫である。水平基調のデザインが多いことも、ペースマンを低くスポーティにみせている。
ミニペースマン

丸形センターメーターなど、他モデル同様の個性的インテリア。後席部へと連続する楕円形ドアトリムはより立体的に


ミニペースマン

後席にもフルサイズのシングルシートを採用。特徴となるセンター・レールは前後2セクション式を採用

インテリアも、運転席からの景色はクロスオーバーとまったく同じ。振り向けば、そこは2座仕様で、ラウンジシートのようなアレンジになっている。実際に座ってみれば、クロスオーバーほどには頭上に余裕はないものの、窮屈というわけではなく、前後のスペースも十分で、オトナ4人のドライブもまったく問題ナシである。


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