ハイブリッドなので減税幅が10万円程度ある。
5万kmくらい乗ればガソリン代も10万円くらい浮く可能性大

スバルは6月に販売する予定の『XVハイブリッド』の技術詳報を発表した。技術イメージの強いメーカーであり、なおかつ事実上、日本最後発のハイブリッドとあって大いに期待したものの、「う~ん!」的な内容。以下、スバルのハイブリッドをキッチリ分析してみよう。
スバルのXVハイブリッド

スバルのXVハイブリッド


ハイブリッドの方式としては、フィットHVが採用しているホンダ式に限りなく近い。10kW(13.6馬力)のモーター出力や、今や旧式になった容量0.6kWhのニッケル水素電池もフィットHVと同じ。唯一の違いは伝達系統に断続クラッチを1つ加えている点。

具体的にどんなメリットがあるかといえば、極低速時はモーターだけで走行できることと、停車中も充電できること。残念ながらこの2つは決定的な違いにならないため、JC08モード燃費を見ると、普通の2リッターエンジン積むHVの15.8km/Lに対し、20km/Lで26%ほどの差しかない。

もっと言えば2.5リッターエンジン搭載のカムリHVが23.4km/Lだということを考えると、ハイブリッドとしては燃費が良くない。加えて車重は120kgほど増えている。流れの良い道や、高速道路などを走った場合、ハイブリッドのメリットと車重増加のデメリットでイーブンか?

また、エアコンは電動式でなくエンジン駆動のコンプレッサーを使う。したがってフィットHVと同じく、夏場にアイドルストップ時間が短くなる。寒い時期の暖房も普通エンジンのXVと同じく、走り始めて10~20分くらいエンジンが止まらないと思う。通年通せば、20%くらいの燃費向上くらいかと。

スバルによると「燃費より走りの楽しさに重点を置いた」。試乗してみないと解らないけれど、同じ10kWのモーターを1200kgのボディに積むホンダ・インサイトですらモーターの存在感が極めて薄い。車重1500kg超えのXVではさらに希釈されると思う。ガイドはあまり期待していない。

ちなみに普通のエンジンを積むXVだと1380kgのボディに150馬力エンジンなので、車重1トンあたり109馬力。車重1500kgに150馬力+13.6馬力モーターのハイブリッドも109馬力。しかもアクセル全開すると2分くらいで電池が無くなるため、むしろ不利になる。

という弱点の数々をホンダのハイブリッドの時にさんざん書いてきた。同じシステムを使うスバルのハイブリッドも、当然同じ評価になる。いや、ホンダのハイブリッドは次期型フィットと次期型アコードで今年大幅に進化する予定。残念ながらスバルのハイブリッドのみ旧式になってしまう。

いや、スバルのハイブリッドだって勝ち目が無いワケじゃない。ハイブリッドだというだけで減税幅が10万円程度ある。5万kmくらい乗ればガソリン代も10万円くらい浮く可能性大。ということで普通のエンジンの20万円高くらいの価格設定なら、けっこう売れるかもしれない。
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