家事効率を大きく左右するカギとなるのが洗面所です。洗濯機があればそこはもう家事室、ユーティリティ化することで、部屋干しやアイロン掛けもラクにこなせるようになります。更にキッチンとつなげるリフォームをすれば、炊事と洗濯の連携もよくなります。

洗面所のユーティリティ化リフォームで家事の悩みを解決

ユーティリティとは有益な物という意味で、住宅においては家事室という意味を持っています。ユーティリティには洗濯機を置き、近くに物干し場やカウンターを設置、仕分けや下洗い、アイロン掛け、畳みなどがまとめてできるようにします。更に物干し場やキッチンと連携させれば、料理をしながら洗濯をするなど、家事をまとめてこなせるようになります。

洗面所

広めの洗面所に家事スペースを付加した例。洗濯機まわりのスペースに余裕を持たせるのがコツ(LIXIL


日本では洗面所に洗濯機が置いてあることが多いので、そこをユーティリティ化すれば、家事がしやすい家になります。と言っても、洗面所のリフォームと言うと、キッチンや浴室に比べて後まわしにされがちで、予算も縮小気味の場所。

しかし洗面所は顔を洗ったりお化粧をしたりするパウダールームとして、浴室のとなりにあれば脱衣室として、そして洗濯機があれば家事室としての機能が求められる多機能ルームです。家族全員の暮らしと深くかかわっているのはもちろん、家事空間として見直してユーティリティ化すれば、毎日の暮らしがぐんと便利になります。

それでは家事でよくある悩みから、洗面所のユーティリティ化リフォームのポイントをご紹介します。

洗濯物の部屋干しの悩みを、洗面所のユーティリティ化で解決

最近は、洗濯物の部屋干しをする家庭が増えています。雨の日はもちろん、梅雨や花粉、黄砂やPM2.5の飛来などの外的要因に加え、働く女性が増えたことで夜洗濯をする生活スタイルの家庭も増えています。しかしそこで困るのが部屋干しスペースです。

オールアバウト生活トレンド研究所による「梅雨の家事」に関する意識調査によると、「梅雨時に洗濯物をどのように乾かしますか?」という問いに対して、部屋干しをする(42.8%)、外と部屋干しに分けている(19.9%)、部屋干しと乾燥機に分けている(10.1%)など、なんらかの形で部屋干しをしている人が76.2%にも上っています。

データ1

Q3:あなたは梅雨時に、家のどこに洗濯物を干しますか?当てはまるものをすべてお選びください。(生活トレンド研究所による「梅雨の家事」に関する意識調査)


またどこで部屋干しをしているかという問いに対しては、その半数以上がリビングと回答、しかも多くの人が物干しスタンドを出しっぱなしにしているという結果が出ました。つまり梅雨時になると、多くの家庭でリビングにいっぱいの洗濯物がはためき、干していない時も物干しスタンドが置かれている状態ということになります。

また2番目に多かったのが、浴室で干しているという回答ですが、そうなると困るのがお風呂に入る時です。いちいち洗濯物を移動させる必要があり、手間が掛かります。このような部屋干しの悩みは、洗面所のユーティリティ化リフォームで解決することが可能です。

部屋干し竿

竿1本の耐荷重は8キロ。洗濯機から出してその場ですぐ干せるのが嬉しい(洗濯物の部屋干しの悩み解消リフォームより


例えば、洗濯機のそばの天井に部屋干しユニットを取り付けリフォームしておけば、洗濯機から出した洗濯物を、一歩も歩かず、すぐその場で干すことができるようになり、お風呂に入る時もジャマになりません。

取り付けはとても簡単で、天井下地にシッカリととめるだけで完成です。上の写真のタイプはぜんまいの力で動く手動式で、使う時だけ引き下ろし、使わない時は天井にスッキリとおさめておくことができ、電源工事も不要です。

勝手口ドア

洗面所に便利な通風勝手口。ドアを閉めたまま風通しができるので、湿気がたまりがちな洗面所に(LIXIL


一戸建ての場合は、ユーティリティ化した洗面所に勝手口を取り付けておくと、外干しの際の移動が便利になります。また換気口付きの勝手口なら、ドアを閉めたまま風通しができるので、湿気がたまりやすい洗面所を爽やかに保ってくれます。

アイロン掛けの悩みは、ユーティリティでラクにこなせる工夫を

「梅雨の家事」に関する意識調査では、洗濯は好きな人が多いのにもかかわらず、アイロン掛けや畳んだ洗濯物をしまうのは嫌いな人が多い、という結果が出ました。

データ2

Q10:次にあげる家事について、当てはまるものをお選びください。(生活トレンド研究所による「梅雨の家事」に関する意識調査)


実はこのアイロン掛けは、嫌いな家事ベスト3の常連です。嫌いな理由として、大きなアイロン台を出し入れしたり、重くて熱いアイロンを取りまわしたりと重労働な上に、アイロン掛けをするスペースが無いことなどがあげられます。

そこでユーティリティ化した洗面所に、アイロン掛けができるカウンターを設置しておけば、嫌いなアイロン掛けもラクにこなせるようになります。その際、大事なポイントとなるのが、アイロン台とアイロンの専用収納スペースを確保しておくことです。サッと出してその場で掛けて、パッと仕舞えるようにしておくことが、家事ラクの鍵。ライティングデスク方式で熱に強いカウンターを壁に取り付けておくのもいいでしょう。

勝手口

物干し場に直接出ることができるユーティリティ。大きなカウンターでアイロン掛けや洗濯物の畳みが楽にできる。洗濯流しも設置されている(モデルハウスに学ぶ!便利さアップキッチンリフォームより


畳んでしまうは、収納するクローゼットまでの動線を改善し、畳場所を確保することで、家事の効率化が図れます。ユーティリティ~物干し場~畳む・アイロン掛け~しまうまでの作業が流れるようにできるよう、毎日の動き方と間取りを見直してみましょう。

平面図

洗濯がスムーズにできるマンションの間取り例。洗濯機からまっすぐ進んでベランダに干した後は、リビングで畳んで、そのままクローゼットに入って仕舞う(一級建築士事務所 OfficeYuu/リフォームのビフォーアフター実物大展示!みどころより)


ユークロ

洗面所とクローゼットをつなげた間取り例。寝室~クローゼット~洗面ユーティリティがまっすぐ繋がっているので、家事が流れるように進む(モデルハウスに学ぶ! 機能を極めた洗面所リフォームより)


ユーティリティとキッチンの位置関係を見直してみる

忙しい毎日、家事をまとめてこなしたい時もあります。洗面所のユーティリティ化リフォームの際は、キッチンとの位置関係も見直してみましょう。キッチンとユーティリティを繋いでおくと、お互いスムーズに行き来できるようになるので、煮物ををしながら洗濯もこなせるなど、炊事と洗濯の連携がスムーズになり、家事効率がアップします。

キッチリティ

キッチンからスムーズにアクセスできるので、炊事と洗濯の連係がしやすい間取り(モデルハウスに学ぶ! 機能を極めた洗面所リフォームより)


ユーティリティは独立させても、洗面所と兼用させても

ユーティリティの作り方には、部屋として独立させる方法と、洗面所と兼用する方法があります。洗面所をユーティリティ化する場合は、スペースに余裕を持たせ、少し広めを意識するといいでしょう。収納を充実させることも忘れずに。洗濯機の周辺には、洗濯用品や洗剤用の収納も必要です。

生活スタイルの変化に伴って、住まいの形は変化し、家事ラクな家であることの大切さが注目されています。「梅雨の家事」に関する意識調査で、「あなたが現在、住んでいる家には、洗濯やアイロンがけが手早くできるようになる専用スペースや、家事を集中して済ませることができる便利なスペースはありますか?」という問いに対し、半数が「今は無いが、いつかは欲しい」と回答しています。

まずは洗面所の見直しで、家事がラクにできる住まいを目指しましょう。炊事や掃除の悩みを解決するリフォームのアイデアは下記でご紹介していますので、あわせてご覧下さい。
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