投資信託/投資信託(ファンド)の選び方

ブレ抑制型バランスファンドでゆったり分散投資(2ページ目)

今こそ投資を始めてみたい、でも、相場の下振れは怖い!そんな多くのビギナーの選択肢のひとつとして急浮上しているのが“ブレ抑制型”のバランスファンド。資産配分が一定ではなく、いざという時はプロがリスク資産の割合を減らしてくれる臨機応変な運用が特徴です。そもそも、ブレを抑えることで得られるメリットとは……?

執筆者:村岡 里香

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注目のブレ抑制型バランスファンド

投資マネーが一斉に流入し、一斉に流出しやすい今の市場。「国際分散投資も状況にあわせた自分自身の投資判断が必要」ともいわれます。たとえば利益確定や損切りのタイミングを見極めたり、資産配分を見直したりすることも大事というわけです。

そのようなことに頭を悩ませず、プロに市場のアップダウンの影響を軽減してもらいながら長期保有したい、という人の選択肢の一つになるのが、ブレ抑制型バランスファンドです。プロがマーケットの好調時にはリスク資産の割合を引き上げ、悪化してきたら安全資産の比率を引き上げて下振れリスクを抑えるおまかせのタイプ。ヘッジファンドを組入れたり為替ヘッジを行うものもあります。

下のグラフは、そんなブレ抑制型バランスファンド4本の基準価額の推移です。
ブレ抑制型バランスファンドはベンチマークを持たないものが多く独自の投資方針で運用を行う。純資産の大きさは、トレンド・アロケーション・オープンが18億円、コア投資戦略ファンド(成長型)が79億円、(安定型)が169億円、ファイン・ブレンドが1.5億円(4/17現在)

ブレ抑制型バランスファンドはベンチマークを持たないものが多く独自の投資方針で運用を行います。純資産の大きさは、トレンド・アロケーション・オープンが18億円、コア投資戦略ファンド(成長型)が79億円、(安定型)が169億円、ファイン・ブレンドが1.5億円(4/17現在)


トレンド・アロケーション・オープン<国際投信>は先進国の株式と債券、新興国の株式と債券、国内外のリート、コモディティ、ヘッジファンド、短期債券・キャッシュに投資しつつ、過去12カ月間の基準価額の下落率を15%程度に抑えることを目指して運用されています。為替フルヘッジなので為替変動を気にする必要はありません。信託報酬が年1.1515%程度(税込・概算)と低く抑えられているのも特徴です。

コア投資戦略ファンド(成長型)、コア投資戦略ファンド(安定型)<三井住友トラスト>の投資対象は、日本や先進国の株式と債券、新興国の株式と債券、国内外リート、コモディティ、ヘッジファンドとこちらも幅白く分散投資するタイプ。「成長型」のリスク資産の比率は原則75%未満、「安定型」は原則50%未満としていますが、現在のポートフォリオに占めるリスク資産割合はより小さいものとなっています。為替ヘッジは部分ヘッジとしています。

ファイン・ブレンド(資産成長型)<日興アセット>は日本版ISA(投資マル優、少額投資非課税制度)を意識した商品として今年3月に設定されたばかりのもの。グローバル高配当株、高金利海外債券、日本債券、グローバルリート、金に分散投資。基準価額への影響が均等になるように資産配分を調整することで、値動きの安定をめざします。3月末時点のリスク資産の割合は35%程度となっています。為替ヘッジを行わないので円安時は為替差益が期待できる反面、円高時には為替差損が生じる可能性があります。

次のページで、ブレ抑制型バランスファンドの留意点をご説明します。
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