カナダの大陸横断列車、VIA鉄道　カナディアン号(2ページ目)

スカイラインカーとパークカー

どちらも2階ドームを持つ展望車ですが、パークカーは最後尾に連結され、2階ドームだけではなく、1階最後尾にもゆったりとしたスペースが設けられているラウンジカーです。この車両は寝台車クラスの乗客のみが使用できるスペシャルな空間。コーヒー、紅茶やスナックが常に用意されており、優雅な雰囲気を醸し出しています。

スカイラインカーは編成中に何両か連結されており、エコノミークラスの乗客でも利用可能です。スリーパープラスクラス用とエコノミークラスでは、同じ車両でもサービスが異なり、スリーパープラスクラス用の車両では、パークカーと同じく、スナックやソフトドリンクが用意されています。

ダイニングカーと車内販売

スリーパープラスクラスに含まれるダイニングカーでの食事は、乗車中の楽しみのひとつ。乗車時間に合わせて、朝食、昼食、夕食がすべて用意されます。

例）

• バンクーバー20:30発　⇒　ジャスパー16:00着　朝食、昼食付き
• ジャスパー14:30発　⇒　バンクーバー09:42着　夕食、朝食付き

夕食は前菜またはスープ、メイン、デザートの3コースで、通常メインは4種の中から選択可能な本格的なもの。全行程4泊5日乗り通しても、夕食で同じメニューになることはありません。利用方法は担当車掌が食事の希望時間を伝え、その時間に合わせて食事をします。

エコノミークラス利用客もオフシーズンであれば、その場で支払い、ダイニングカーの利用が可能となっていますが、スリーパープラスクラスの乗客が優先されます。利用できない場合や遅い時間の予約しかできないケースも多々あります。特に夏季のバンクーバー～ジャスパー間はスリーパープラスクラスの乗客だけで手一杯なので、まず利用できないと考えた方が良いでしょう。エコノミークラス用のスカイラインカーにはテイクアウトコーナーがあり、サンドイッチ程度の食事や、アルコールを含む飲み物は購入が可能。ただ、種類が限られ、お値段も安くないので、1泊2日の乗車だったら、事前に食べ物、飲み物を用意した方が良いでしょう。

荷物の扱いとタバコなど

航空機に似たサービス内容のVIA鉄道ですが、大きなスーツケースなどを持っている場合、航空機同様に車内預けとなります。また、列車は全車全席禁煙。これらVIA鉄道乗車に際しての注意事項は、VIA鉄道の記事をご参照ください。

＜DATA＞
■VIA Rail "The Canadian"
運行日：トロント発、火・木・土、バンクーバー発、火・金・日の週3便。冬場は週2便への減便あり
所要時間：4泊5日
座席タイプ：スリーパープラスクラス（開放寝台、1～4名用個室寝台、スイート）、エコノミークラス（普通車）
その他の設備：食堂車、展望車
料金：バンクーバー～トロント 477.75カナダドル～、バンクーバー～ジャスパー 144.90カナダドル～